ハリウッドサインを救う資金の最後の数千万円、PLAYBOYの創刊者ヒュー・へフナーが寄付
ハリウッドのシンボルであるハリウッドサイン自体はロサンゼルス市の管理下にあるのですが、このサインの周辺の土地が2年前から売りに出されていたため、この土地が不動産会社により購入され高級住宅地として開発されることにより、ハリウッドサインが角度によっては見えなくなってしまったり、「緑の丘から街を見下ろす白いハリウッドサイン」という象徴的な景観が壊れてしまうのではないかと懸念されていました。
このためPublic Trust For Landsという非営利団体が売却阻止を狙って、買収資金1250万ドル(約11億7200万円)の募金集めを行っていたのですが、4月30日(金)の期限を前に雑誌PLAYBOYの創刊者ヒュー・ヘフナーが90万ドル(約8440万円)を寄付したことにより、募金の目標額に達し無事ハリウッドサインを救うことができるという、実にハリウッドらしい結末を迎えたようです。
詳細は以下から。Playboy's Hugh Heffner saves Hollywood with $900,000 - Telegraph
この土地は1940年に大富豪のハワード・ヒューズが、当時の恋人であった女優のジンジャー・ロジャースのために邸宅を建てようと購入したのですが、その後2人は破局し、土地が開発されることはありませんでした。その後2002年にヒューズの不動産会社(The Howard Hughes Corporation)からシカゴを拠点とする投資家グループに売却され、この投資家グループが2年前から売りに出し、土地が高級住宅地開発を専門とする不動産会社の手に渡ることが懸念されていたという経緯があります。
募金が目標額に達したため、Public Trust For Landsは土地をこのシカゴの投資家グループから1250万ドルで購入し、ロサンゼルス市に寄付することができます。その後ロサンゼルス市ではこの土地を隣接する公園に組み込む予定とのことです。
ハリウッド・ヒルズで募金の目標額達成を祝うアーノルド・シュワルツェネッガー州知事。
この日はヒュー・へフナーは姿を現さなかったようですが、「映画は子ども時代のわたしに夢やファンタジーを与えてくれました。PLAYBOY誌もわたし自身の人生も、ハリウッドによって作られたイメージに大きな影響を受けています。ハリウッドにとってのハリウッドサインはパリにとってのエッフェル塔のようなもので、これほど重要な文化的ランドマークの保存に貢献できてうれしく思っています」とコメントしています。
ちなみにヒュー・へフナーの近年の姿はへフナーの豪邸プレイボーイ・マンションで撮影されたウィーザーのBeverly Hills(2005)のビデオクリップの冒頭部分などで見ることができます。
YouTube - Weezer - Beverly Hills
なお、このハリウッドサイン救出資金にはヒュー・へフナー以外にもトム・ハンクスやスティーヴン・スピルバーグを始めとした世界中の個人寄付者が貢献し、カリフォルニア州からは310万ドル(約2億9000万円)が寄付されたそうです。
「我々が望んでいたハリウッド的結末です」と語るシュワルツネッガー州知事。「ハリウッドサインは夢とチャンスの象徴です。これからも幾世代にもわたって、夢見る人やアーティスト、オーストリア出身のボディービルダーなどを歓迎し続けるでしょう」と笑いを取る場面も見られたようです。
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