2010年02月22日 19時30分アニメ

フジテレビの深夜アニメ枠「ノイタミナ」が1時間にパワーアップ、4月からは「さらい屋五葉」「四畳半神話大系」を放送

「ノイタミナ」はフジテレビの深夜アニメーション放送枠で、目の肥えた人が楽しめる作品はもちろん、普段アニメをあまり見ないような人でも好きになれるような作品を作っていくという目標を持ち2005年4月から始まりました。傾向としてはF1層(20～34歳の女性)をメインターゲットとしていますが、「東のエデン」「もやしもん」など高い品質の作品を送り出していることからアニメファンからの受けも良く、瞬間最高視聴率は深夜アニメとは思えない7.4％を記録しています。

これまでは30分枠で1クールにつき1作品ずつ放送してきましたが、この4月からは1時間枠に拡大となってパワーアップしていく方針であることが明らかになりました。

4月以降のラインナップほか、詳細は以下から。
ノイタミナ
http://noitamina.tv/

ノイタミナはフジテレビが「連ドラのようなアニメを」というコンセプトで設立したアニメーション枠で、これまでは30分番組1本でしたが、2010年4月からは1時間枠として30分番組を2本放送することになります。2010年度に放送されるのは全5タイトル。

4月15日からスタートするのは「さらい屋五葉」(全12話)。原作はオノ・ナツメで、江戸時代を舞台に拐かし(誘拐)を生業としている5人の賊「五葉」を中心に繰り広げられる群像劇です。アニメーション制作を担当したのは「サムライチャンプルー」「Ergo Proxy」「ミチコとハッチン」のmanglobe。

監督・シリーズ構成：望月智充
キャラクターデザイン：中澤一登
オープニングテーマ：immi 「Sign of Love」
エンディングテーマ：Rake 「all I need is…」

主人公・秋津政之助を演じる浪川大輔さん(左)は「PVの完成度を見て、ハードルが高い作品になりそう。作品の世界観の雰囲気を崩さずに、更にアニメとしての要素をプレス出来れば嬉しいです」、弥一を演じる櫻井孝宏さんは「視聴者の皆さまの心を拐かしたい」とコメントしました。

4月22日からは「四畳半神話体系」がスタートします(全11話)。森見登美彦氏の小説を原作としており、監督は「マインド・ゲーム」「ケモノヅメ」「カイバ」の湯浅政明。

『私』：浅沼晋太郎
明石さん：坂本真綾
小津：吉野裕行
樋口師匠：藤原啓治
城ヶ崎先輩：諏訪部順一
羽貫さん：甲斐田裕子

原作：森見登美彦
監督：湯浅政明
シリーズ構成：上田誠(ヨーロッパ企画)
キャラクター原案：中村佑介
キャラクターデザイン・総作画監督：伊東伸高
美術監督：上原伸一
色彩設計：辻田邦夫
音響監督：木村絵理子
音楽：大島ミチル
アニメーション制作：マッドハウス
オープニングテーマ：ASIAN KUNG-FU GENERATION 「迷子犬と雨のビート」
エンディングテーマ：いしわたり淳治＆砂原良徳＋やくしまるえつこ「神様のいうとおり」

7月からはノイタミナ初の実写作品「もやしもん」(全11話)の放送も決定。2007年には同じノイタミナ枠でアニメ化されています。キャストは発表会を見ていた人にもおおむね受け入れられたようで、特に主人公の先輩として登場する美里薫はキャラクターのモデルになったのではないかというぐらい似ている笑い飯・西田幸治が演じることになりました。西田さんによると「まったく普段のままでやりました。でもここまでがっつりドラマに出るのは初めてだったので嬉しかったです」とのこと。このほか、沢木惣右衛門直保役に中村優一、武藤葵役にちすん、川浜拓馬役に木村明浩(バッファロー吾郎)、長谷川遥役に加藤夏希、及川葉月役にはねゆり、樹慶蔵役に黒沢年雄が決定。アニメは平均視聴率が4.6％と高い数字になりましたが、一体ドラマはどうなるのでしょうか。また、直保の親友である結城蛍がキャスティングされていませんが、ドラマではカットされるのか、それとも伏せられているのか、気になるところです。

同じく、7月からは小野不由美が原作の「屍鬼」(全22話)が放送されます。山に囲まれた人口1300人の外場村に一組の家族が引越してきたことを発端に死の連鎖が発生するというホラー作品で、ジャンプスクエアに藤崎竜によるマンガが連載されています。この村に引っ越してきた桐敷家の当主・正志郎をGACKTが演じることが決定。GACKTはこれがテレビアニメシリーズ初のレギュラーだそうで、「僕GACKTも今回の桐敷正志郎というキャラクターを通して、世の中の女性を一人でも多くドキドキさせたいです」とコメントを寄せています。

屍鬼の2クール目と同時放送となる10月開始番組は「海月姫」(全11話)。東村アキコ作品の初映像化で、原作はマンガ大賞2010にノミネートされる注目作品。アニメ化について、東村さんからは「尼～ずの皆さんが…クラゲのクララが…アニメになるということは…あなたのお宅のテレビ画面にて…縦横無尽に動き、叫び、しっちゃかめっちゃかやっちゃう系！？」とのコメントが、大森貴弘監督からは「くらげオタクとしてははりきらずにはおれないでつ！」というコメントが寄せられました。