白い微粒子の吹雪の中にぽつんと座る状況を体験できる「Nemo Observatorium」
吹きすさぶ吹雪の中に台風のような目があったとして、そこに入って周りを眺めることができるとしたらどうしますか?「そんな状況になることがない」と前提を否定しないのであれば、どんな様子なのか見てみたくなるのが人の性。
第13回文化庁メディア芸術祭(主催:文化庁、国立新美術館、CG-ARTS協会)のアート部門で優秀賞を受賞したのは、まさにそんな作品でした。周囲から見ると「なんかすごいことになっている!」と驚くような装置なのですが、内部に入ってみると「瞑想マシン」と呼ばれているのが納得の静けさです。
詳細は以下から。
会場に入ると正面に置かれているのが「Nemo Observatorium」。見逃すことはまずありません。
近づいて、後ろから見てみました。
小さな発泡スチロールの粒のようなものが、まるで吹雪のように円筒形の透明シリンダーの中を舞っています。
吹雪の映像以外、何者でもないような…
よく見ると、粒子はシリンダーの外周部を舞っており、すこし内側は無風状態になっています。体験者は中央に座っているため、まったく粒子とは切り離されているわけです。
これはもう入るしかない、ということで体験することに。受付で整理券をもらっておく必要があります。
内部に進入。
すごいことになっているように見えますが、座っているといたって普通。まさに台風の目の中にいるような気分です。
アーティストはLawrence MALSTAFさん。これはぜひ自ら中に座って体験して欲しいアートです。
© Lawrence MALSTAF
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