「声が小さいヤツの方がモテる」らしいことが判明

一般的にどの生き物も大きく強く自分をアピールしたほうが子孫を残しやすいと考えられていますが、アメリカバイソンの群れの行動を研究した結果、鳴き声が大きいオスほど喧嘩に弱くメスにもモテないことが判明したそうです。

詳細は以下。
Shh! Quiet Bison Get More Sex | LiveScience

研究はカリフォルニア大学デービス校の大学院生、ミーガン・ワイマンさんによって行われました。ミーガンさんはまずアメリカバイソンの発情期である7月から8月にかけての2ヶ月間群れを追跡しオスの鳴き声を手持ちマイクで採集、そのオスが何匹のメスと交尾したか、何匹の子どもが生まれたか、メスの取り合いの勝敗はどうだったのかを記録し、鳴き声の大きさと交尾の回数の相関関係を調べました。

その結果、もっとも交尾の回数が多かったオスの鳴き声は最も少なかったオスに比べて3分の2の大きさしかなく、体重や年齢と鳴き声の大きさにも関係が見られなかったとのこと。恐らくオスは自分の強さを声の大きさではなく周波数や鳴く時間の長短で伝えていると考えられるため、大きな声を出す必要がなく小さい声で十分なのだそうです。また、小さな声のほうが他のオスに交尾の邪魔をされることが少なくなって有利になるそうです。

逆に、なぜ弱いオスが強いオスの真似をして声を小さくしないかについてはよく分かっていません。弱いオスにとっては、声が小さいと他のオスに近くまで寄ってこられてしまうため逆に危険だからではないかと推測されているようです。