生き物

キリンは子育てや捕食される危険性を回避するために群れているわけではないと研究者が指摘


動物が集団で生活するのは、群れの規模を大きくすることで捕食者を発見したり、敵に襲われた際に生存する確率を高めたりするためだとされていました。しかし、群れで生活するキリンの場合、これらのメリットを得る目的に集団生活をしているわけではないということが、ブリストル大学で生物科学を専攻しているゾーイ・ミュラー氏らの研究で示されました。

Giraffes surprise biologists yet again
https://phys.org/news/2018-05-giraffes-biologists.html

キリンの個体数は過去30年間で4割減少しており、野生で生息するキリンは2018年現在において、9万8000頭に満たないと考えられています。この急激な減少から、キリンは絶滅する危険性が高いとして国際自然保護連合レッドリスト危急種と評価されています。しかし、このような状況にあるにもかかわらず、キリンの群れがどんな環境要因によって、その規模を変化させるのか調査されたことは、ほとんどありませんでした。

そこで、ミュラー氏らの研究チームは、キリンの群れの特徴を知るために「捕食されるリスク」「生息地」「個体の特徴」などの環境要因によって、キリンの群れがどのような行動をとるのか調査を行いました。

調査の結果、子どもを持つメスの行動によって、群れの大きさが変動することが判明。実際、子どもを連れているメスは群れから離れてより小さい集団を形成する傾向にあり、これまで一般的とされてきた子どもを他のメスと共同で面倒を見るために、大きな群れを作るという考え方を否定する事実が明らかとなりました。


ミュラー氏は「キリンは絶滅の危機にひんしている種であり、アフリカ全土で絶えず数を減らしています。私たちはまだ研究をスタートさせたばかりですが、キリンの行動や生態系を正しく理解できれば、キリンの個体数をうまく管理することができるはずです」と述べています。

今回示された研究結果は東アフリカでの事例であるため、研究チームは今後、アフリカの他の地域に生息するキリンも同様の習性を持っているか調査する予定であるとしています。

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in 生き物, Posted by log1j_ty