単三電池で高エネルギー電子ビームを発生できる「超小型電子加速器」
独立行政法人「産業技術総合研究所」が、電子ビームを加速することで10万電子ボルト以上の高エネルギー電子ビームを発生させることができる「超小型電子加速器」を開発したそうです。しかもこの超小型電子加速器は単三電池で動作する上に小型ケースに収まるほど小さく、持ち運びが容易とのこと。
「電子ビームを加速して高エネルギー電子ビームを発生させる」と聞くと、どうしてもビームを撃って敵を狙撃するロボットアニメのワンシーンが頭をよぎりますが、実際はどのようなものなのでしょうか。
詳細は以下の通り。
産総研:プレス・リリース 乾電池で動作する超小型電子加速器を開発
このリリースによると、産業技術総合研究所が開発した「超小型電子加速器」は、単三乾電池10~12本を電源として動作し、高周波(マイクロ波)を用いて電子ビームを加速することで、10万電子ボルト以上の高エネルギー電子ビームおよびX線を1時間以上発生できるとのこと。そしてX線により1~10分程度で1枚のX線透過像を撮影できることから、作業現場などで使うポータブルX線非破壊検査用として期待されるそうです。
なお加速器本体部の長さは約20cm、重量は約1.5kgで、小型ケースに入れて持ち運びが可能となっています。
これが本体。かなり小型です。
実際にパソコンの周辺機器をX線で透過してみたところ。
・関連記事
ビーム兵器のようなガトリングミニガンの映像 - GIGAZINE
宇宙の太陽光をレーザーに変換、エネルギーとして使う技術が登場 - GIGAZINE
慶應義塾大学、脳内イメージでPCを操作できる技術の開発に成功 - GIGAZINE
ロッテルダムに光の柱が出現 - GIGAZINE
まるでアニメに出てくる秘密基地のような「Galaxy Building」 - GIGAZINE
・関連コンテンツ