地球シミュレータ vs 30000台のPS3
アメリカのスタンフォード大学がガンやアルツハイマー、パーキンソン病といった難病の原因となるタンパク質を解析するために行っている、世界中の人々が世界最大級のスーパーコンピュータを形成する分散コンピューティングプロジェクト「Folding@Home」において、PS3が参加しているWindowsマシンの5分の1の台数で、3倍以上の演算速度を実現しているとのこと。
ちなみにこれだけだとどれだけ速いのかが分からないので、比較対象として「地球シミュレータ」と比較してみることにしました。
詳細は以下の通り。
Folding@Home
このページによると、2007年3月25日17:17:59現在での演算速度は、Windowsマシンが16万1507個のCPUによって154TFLOPS(テラフロップス)なのに対して、PS3が30272個のCPUで481TFLOPSとなっているとのこと。
これが計測結果。
そして481TFLOPSというのは、海洋研究開発機構に設置されている「地球シミュレータ」の処理速度35.86TFLOPSの実に13倍以上に。また、過去の報道によると、「地球シミュレータ」は構築に500億円かかったそうですが、PS3だと同等の性能を実現するのに2259台、20GBモデル(4万9980円)だと約1.1億円で済むことに。とんでもないですねこりゃ。ヨドバシカメラで購入すれば10%還元されてお得です。
なおPS3に搭載されているCPU「Cell」は、1つのCPUの中に合計9つのコアがあるマルチコアCPUで、複数のコアを並列に動作させることによって、物理演算やシミュレーション、動画、音声処理などで性能を発揮する模様。Cellについては以下のリンクが詳しい。
Cell - Wikipedia
「Folding@Home」に参加するにはこちら。
Folding@Home
・関連記事
PS3の国内生産出荷台数、累計100万台達成 - GIGAZINE
Xbox360、PS3、Wiiの消費電力を詳細に比較してみる - GIGAZINE
Intel、コアを80個搭載した高性能、超低消費電力CPUを開発 - GIGAZINE
パスワードを突破するまでの速度一覧 - GIGAZINE
・関連コンテンツ