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Googleが年間1億ドルを支払ってニュース配信を再開することでカナダ政府と合意


2023年6月からGoogleによるニュース配信が停止しているカナダで、カナダ政府とGoogleがニュース配信を再開する方針で合意しました。合意内容に基づき、Googleは報道事業へ年間1億ドル(約108億円)の財政支援を行うことになります。

Statement by Minister St-Onge on next steps for the Online News Act
https://www.newswire.ca/news-releases/statement-by-minister-st-onge-on-next-steps-for-the-online-news-act-848115066.html


Federal government reaches deal with Google on Online News Act | CBC News
https://www.cbc.ca/news/politics/google-online-news-act-1.7043330


報道機関の倒産が相次いでいることを受けて、カナダでニュース配信事業者が報道機関に使用料金を支払うように定めた通称「オンラインニュース法」法案が作られ、2023年6月に議会を通過しました。全世界でニュース配信サービスを提供しているGoogleは、これを受けてカナダでのニュース配信を停止。法律の発効に先立ち、Googleとカナダ政府は協議を行ってきました。

遺産大臣のパスカル・セント=オンジ氏は以下の通り声明を発表しました。


「数週間にわたる生産的な議論を経て、オンラインニュース法の施行に向けてGoogleとともに前進する道筋をつけられたと発表できることをうれしく思います。この合意は、報道機関に利益をもたらし、Googleがカナダ人に対して信頼性の高いニュースコンテンツ提供者として重要な役割を果たすためのものです」

「枠組みの一環として、Googleは独立系の報道機関や先住民族、公用語の少数派コミュニティのニュースビジネスを含むカナダ中の幅広い報道事業に対して、インフレ率に連動して年間1億ドルの財政支援を行います。Googleは、単一の団体と協力し、対象となるニュース事業者すべてに、事業者のジャーナリスト数に基づいて拠出金を分配するオプションを持ちます」

「持続可能なニュース・エコシステムは誰にとっても有益なものです。ニュースとジャーナリズムは、コミュニティに情報を提供し、市民の参加を促し、フェイクニュースの台頭に対抗する役割を果たします。ニュースへのアクセスは、カナダ人が民主主義社会に参加し、恩恵を十分に受けるのに役立ちます。報道機関の人員削減や閉鎖により、カナダのニュース業界の健全性は危機に瀕しています」

「政府は、オンラインニュース法が報道機関とデジタルプラットフォームにとって、実行可能で公平な枠組みであることを確信しています」

カナダのオンラインニュース法は2023年12月19日発効です。

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in ネットサービス, Posted by logc_nt

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