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Twitter代替SNS「Bluesky」で「ブロックを無視して投稿閲覧」「各ユーザーのブロック情報を確認」といった操作が可能な理由とは?


TwitterやFacebookなどのSNSにはブロック機能が搭載されており、ユーザーをブロックすることで自分のタイムラインから特定ユーザーの投稿を除外したり、自分の投稿を特定ユーザーから閲覧されないにしたりできます。Twitter代替SNSとして注目されている「Bluesky」にもブロック機能が搭載されているのですが、Blueskyの場合は技術に精通した人なら「ブロックの有無にかかわらず投稿内容を閲覧する」「誰が誰をブロックしているのか把握する」といった操作を実行可能です。開発ブログでは、なぜそのようなブロックシステムを採用しているのかが解説されています。

Why are blocks on Bluesky public? | AT Protocol
https://atproto.com/blog/block-implementation

Blueskyでのブロック手順はこんな感じ。まず、ブロックしたいユーザーのプロフィールを開いてメニュー内の「Block Account」をクリックします。


以下の画面が表示されたら「Confirm」をクリック。


これでユーザーをブロックできました。ユーザーをブロックするとBluesky公式アプリでは当該ユーザーの投稿内容を閲覧できなくなります。また、プロフィール画像にぼかし処理が加わっています。


また、「ブロックされたユーザー」からも「ブロックしたユーザー」の投稿を閲覧できなくなり、プロフィールには「このアカウントはあなたをブロックしています」という旨の通知が表示されます。


Bluesky公式アプリを使っている限りは、TwitterやFacebookなどと同様のブロックシステムに見えますが、実は開発者向けのAPIを使用すればBlueskyアカウントの有無にかかわらず全投稿を閲覧可能なため、特定の人物から投稿を完全に見られなくする方法は存在しません。また、APIを用いれば各ユーザーがブロックしているユーザーの一覧も取得可能です。

Blueskyが一般的なSNSと異なるブロックシステムを採用している理由には、Blueskyの根本思想が大きく関係しています。Blueskyは「各ユーザーが自身のデータを完全に管理し、投稿内容やフォロー・ブロック・ミュート情報などを保ったまま他のSNSサーバーやクライアントに移行できるエコシステム」を目指す分散型SNSプロトコル「AT Protocol」のリファレンス実装として開発されており、Bluesky以外のSNSサーバーでもブロック情報を保つためにはブロック情報そのものを公開情報にする必要があるのです。

また、AT Protocolでは開発者が自由に独自クライアントを開発可能であり、「ブロックしたユーザーの投稿を表示するか否か」は各開発者の判断に委ねられています。つまり、「ブロックをまったく考慮しないBluesky閲覧アプリ」の開発も可能というわけです。一方でBluesky公式アプリのような「ブロックしたユーザーの投稿を表示しないアプリ」を使っている限りは「ブロックしたのに見たくない投稿を強制的に見せられる」という事態は発生しません。


記事作成時点では「ブロック中のユーザー一覧」は平文で表示されます。AT Protocolの開発チームは「ブロック中のユーザー一覧」をデータ構造にエンコードすることでプライバシーを強化する手法などを検討中とのこと。また、開発チームは以下のリンク先でAT Protocolの設計思想を保ちつつプライバシーを保護するブロックシステムについて意見を募っています。

Mechanisms for private "block" relationships between Bluesky accounts · bluesky-social/atproto · Discussion #1131 · GitHub
https://github.com/bluesky-social/atproto/discussions/1131

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in ネットサービス, Posted by log1o_hf

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