映画

「スター・ウォーズ」の新作を楽しめるかどうかは事前の期待度合いによるという研究

by Tobias Cornille

2017年公開の「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」を鑑賞した人に対する調査の結果、事前の期待が実際の映画鑑賞に対して影響を及ぼしていることが示されました。

The Cost of Clairvoyance | Journal of Media Psychology | Vol , No
https://econtent.hogrefe.com/doi/abs/10.1027/1864-1105/a000268

Seeing the new Star Wars? Be careful what you wish for
https://news.osu.edu/seeing-the-new-star-wars-be-careful-what-you-wish-for/


この研究はオハイオ州立大学のニコラス・マシュー客員准教授と、ルートヴィヒ・マクシミリアン大学ミュンヘンの研究員ティム・ウルフ氏によるもので、2019年12月の「Journal of Media Psychology」オンライン版に掲載されました。

2人は「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」公開前に、Amazon Mechanical Turkを通じて研究に協力してくれる人を募集。参加した441人に対して、公開3週間前に「この映画が自分をどれだけ幸せにしてくれるか・悲しませてくれるか・ノスタルジーを感じさせてくれるか」を7段階で評価してもらい、映画を鑑賞した後、実際にはどれだけ幸せになったか・悲しくなったか・ノスタルジーを感じたかを尋ねました。

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その結果、予想のつくことですが、「公開前は映画に対して高い期待を寄せ、鑑賞後は失望していた」という人々の満足度は低い結果となりました。


研究の共同執筆者であるジェームズ・アレックス・ボーナス准教授は、結果の中で「公開前はあまり期待していなかったけれど、鑑賞後は幸せになった」という人々に注目しました。これらの人は「見てみたら思っていたより面白かった、満足した」と回答したわけですが、その満足度は、事前に高い期待を寄せていた人々に比べると低いものでした。

ボーナス准教授によると、これは「あまり期待せずに見に行った」ことによって、鑑賞時にネガティブな方向にバイアスがかかってしまい、映画で喜んだり驚いたりしても、結果が控えめに出てしまったものだとのこと。つまり、期待のハードルを下げると、作品がハードルを飛び越えていっても喜びはあまり大きくはならないというわけです。

なお、映画公開前に「ノスタルジーを感じさせてくれる」のスコアを高くつけていた人は実際の映画鑑賞率が高かったとのことで、ボーナス准教授は「スター・ウォーズのような確立された作品の観客にとって、『ノスタルジー』が果たす重要な役割を示しています」と語っています。

2019年12月20日(金)に公開された「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」は、「最後のジェダイ」と比べるとまさにこの「ノスタルジー」に寄せていった内容だったように思えますが、それが正しかったのかどうかは、見た人の判断に委ねたいところです。

「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」最後の予告篇 世界同時解禁 - YouTube

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in 動画,   映画, Posted by logc_nt

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