生き物

外務省に勤めるネコが「ストレスによる休職」から5カ月ぶりに復帰

By @DiploMog

イギリスの外務・連邦省でネズミ捕獲長として雇われているネコのパーマストンが5カ月ぶりに休職から復帰しました。休職の原因は、職員にエサをもらいすぎた&なでられすぎたことによる過食やストレスだと報じられています。

Palmerston, the Foreign Office cat, returns to work after six months off for stress
https://www.telegraph.co.uk/news/2019/12/02/palmerston-returns-foreign-office-staff-told-stop-picking-feeding/

イギリス首相官邸には、「ネズミ退治のためにネコを飼う」という伝統が1500年ごろから存在します。1924年には「首相官邸ネズミ捕獲長」という公的な役職が用意され、ネズミ退治に加えて来賓対応や骨董家具の寝心地検査などの業務を請け負うネコが登場しました。なお、2011年からはラリーが首相官邸ネズミ捕獲長の任に就いています。以下が勤務中のラリーの様子。

by Number 10

そんな首相官邸の伝統を取り入れるべく、2016年4月13日、イギリス外務・連邦省がパーマストンを省内の初代ネズミ捕獲長として雇用しました。パーマストンは就任時の年齢は2歳、もともとは野良猫として生きており、動物保護団体によって保護され施設で暮らしていたところを抜擢されました。外務・連邦省がパーマストンを雇ったのは、パーマストンが「大胆かつ自信に満ちた性格」をしていたためとのこと。

パーマストンは公式Twitterアカウントも持っています。

Palmerston(@DiploMog)さん | Twitter
https://twitter.com/DiploMog


パーマストンは「にゃんにゃんにゃん」という語呂合わせにちなんで制定された「日本の猫の日」を祝うツイートも投稿していました。


そんなパーマストンは2019年7月8日に「3年間の勤務で得た年次休暇を取得します」と夏季休暇を突如表明。


実際は、パーマストンは職員たちがエサをやりすぎて太ってしまったことに加えて、かまいすぎた結果ストレス性の過度なグルーミングを行うようになり、前足の毛が全て抜け落ちてしまっていました。そんなパーマストンは夏季休暇と称して、外務・連邦省に所属するサイモン・マクドナルド事務次官の秘書宅で療養していたとのこと。

2019年12月2日、約5カ月の休職からパーマストンが復帰。その復帰に際して、パーマストン自身の幸福を守るための「パーマストン・プロトコル」の通達を行いました。


以下の4箇条が「パーマストン・プロトコル」です。

1:専属お世話係以外はパーマストンにエサを与えないこと。
2:パーマストンと交流したくても、パーマストン自身に「人間と交流するかどうか」を選ばせること。
3:マクドナルド事務次官の個室を「パーマストン司令部」として、パーマストンが司令部にいる間はそっとしておくこと。
4:ネコは「縄張りが広すぎるといら立つ」という性質を持つので、ステッカーで示された「パーマストンゾーン」の外に出ないようにパーマストンを見守ること。


今回の一件を報じたイギリスのテレグラフ紙は、「パーマストンは復帰後、元気にしています」という手紙をマクドナルド事務次官から受け取ったと報じています。マクドナルド事務次官は12月5日にツイッター上で、パーマストン司令部の床で寝転がるパーマストンの様子を公開しました。

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in 生き物, Posted by darkhorse_log

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