「アメリカ史上最高の軍艦」そのものを博物館にした「Battleship USS Iowa」に乗ってみた
第二次世界大戦で日本を苦しめたアメリカ史上最高の軍艦「Iowa(アイオワ)」は、退役後、ロサンゼルス・ロングビーチに係留されています。2012年からは博物館として一般公開されているアイオワに乗り込んで、アメリカ海軍の歴史を体感してみました。
Los Angeles Museum | Battleship USS Iowa
https://www.pacificbattleship.com/
アイオワが係留されている場所はココ。ロサンゼルス南部のロングビーチです。
ロングビーチに停泊しているアイオワには、Metro railのブルーラインでダウンタウンから南下して向かうことにしました。
最終的にバスで戦艦アイオワまで向かうことになりますが、経路は多数あります。今回は、1st St駅で下車してバスに乗り換えました。
駅から徒歩1分のバス停で142番のバスを待ちます。
こんなバス。
アイオワ最寄りの停留所で降り、徒歩で向かいます。
歩道には16インチの大砲が置かれてありました。アイオワに近づいていることを実感できます。
約2分ほど歩いた時点で、アイオワの巨体が見えてきました。
海を眺めていれば嫌でも目に入ってくる巨体。
近づけば近づくほど、迫力を増してきます。
アイオワの全長は270メートル。船首から写真を撮ろうにも、35mm換算で28mm程度のレンズでは船体の半分ほどしかフレームに収まりません。
GoProで広角撮影しても船尾は確認できないレベル。
圧倒的なスケール
3基のバレルが戦艦であることを物語ります。
コントロールタワー
かつて第二次世界大戦から朝鮮戦争まで活躍し、アメリカ史上最高の軍艦との呼び声の高い「アイオワ」は、すでにリタイアし博物館として見学できるようになっています。
これがチケット販売ブース。
入場料は大人が19.95ドル(約2200円)、11歳以下の小人は11.95ドル(約1300円)、5歳以下は無料。支払いにはクレジットカードが利用できました。
なかなかかっこいいチケット。
ということで、アイオワに乗り込みます。
甲板には係員が待機しており、グループには船内の解説をするツアーも開催してくれます。
甲板から始まって船内を巡る道順は、黄色の矢印で示されているのでこれに従えばOK。なお、逆走は禁止です。
最初に出迎えてくれるのが50口径砲。圧倒的な迫力に、度肝を抜かれます。
三連装砲を横目に船首の方に向かいます。
無造作に展示された砲弾。
係留するロープも巨大。
iPhone 6sと比べると、ロープの太さが一目瞭然。
甲板前方からみたアイオワ。
なお、甲板には各所にベンチが置かれており、休憩できるようになっていました。アイオワの巨大さを考えれば、ベンチが必要なのもうなずけます。
三連装砲の前で説明を受ける人。
木製のふたで閉じられていました。
口径は、人間がすっぽり入るサイズ。
打ち出す弾丸もまた巨大。
船首をぐるりと回るようにUターンすると、偵察用ののぞき窓がありました。
要所に説明図があるので、その役割を理解することができます。
巨大な弾丸も無造作に置かれています。
甲板から見たフラッグブリッジ。
後方に歩き、船内に向かいます。
開いた扉
ここからアイオワの船内巡回コースがスタート。
最初にアイオワの写真が大量に展示されているスペースがあります。
16インチ砲をぶっ放す様子。なお、この写真にはアイオワの初代艦長のJhon L.McCrea氏のサインが入ってありました。
他にも模型や……
備品が展示されていました。
ディナーの様子。
この長いテーブルで晩さん会が行われたようです。
さらに船内奥へと進んでいきます。アイオワ博物館は、ロープで封鎖されているところ以外は船内を自由に往来可能です。
1階から2階へ。
Senior Officer用の部屋をのぞくことができます。
いったん船外へ。
Exective Officerの部屋
長いソファーや立派な机などの家具がありました。
再び船内へ。
広々とした応接室。
大きなテーブルにはTIME誌が飾られています。
ここは、フランクリン・ルーズベルト大統領が使用した執務室。
当時の様子を再現してあります。
スターリン、ルーズベルト、チャーチル3人の首脳の写真。
アメリカの最高司令官が使ったであろう机。
ロナルド・レーガン大統領夫妻の写真も飾られていました。
歴代の大統領が使ったであろうベッド。
プライベートバスもあり。
船外に出ると5インチ/38口径のツインマウント。
中はこんな感じ。
大量のクルーで操作したようです。
階段を上り、フラッグブリッジへ。
その先には司令官のいたコニングタワー。
連絡用の受話器が多数ありました。
アイオワで最も景色の良い場所の一つ。
船首には3基の大砲が見えます。
さらに上ると……
こんな感じ。
ファイヤーコントロールシステム
CIWS防衛システム
この巨大な箱は……
AFTミサイルデッキ
16インチのファイヤーコントロールシステム
HARPOONクルーズミサイル
5インチ38口径砲
兵器でお腹がいっぱいになったところで船内へ。
一般兵のベッドルーム。奥の壁に軽々手が届きそうな幅しかありません。
急な階段を下ります。
廊下には……
数々の写真。
アイオワのマスコット犬「Vicky」
McCrea艦長の愛犬です。
2500人の乗組員の胃袋を満たすために、アイオワには大量の食材が運び込まれたとのこと。
119日間の航海のための食材は834トン。
2つの扉の先が食堂です。
キッチンには、パンを焼くオーブンもありました。
これが食堂
食器を洗うシンク
アイスクリームサーバーもありました。
食堂の先には……
各種資料の展示スペース。
戦闘でダメージを負ったハッチカバー。
ファンのコントローラーだとのこと。
信号用のスイッチ
USSミズーリ(BB-63)の巨大な模型も展示されていました。
船内最後のエリアはお土産ショップ。
アイオワ関連グッズがたくさん販売されていました。
後方の甲板に出ると、ヘリコプター「HUP-2 RETRIEVER」
後方も広大なスペースがあり……
ヘリポートがありました。
後方からの眺め。
水兵と看護婦の有名なキスシーン写真「勝利のキス」の模型で、アイオワショーが終了です。
上ってきたスロープを下りつつ……
振り返ると、アイオワの巨大さが改めて実感できました。
・関連記事
自衛隊に対する理解を深める3年に1度の「自衛隊観艦式」の事前公開を見てきました - GIGAZINE
無料の航空自衛隊テーマパーク「エアーパーク」は有料でも構わないくらい魅力がいっぱい - GIGAZINE
架空の敵に対し実戦さながらに練りに練られた作戦を展開する総火演の目玉「後段演習」 - GIGAZINE
最新戦車「10式」も登場した、あらゆる角度から見られるそうかえんの装備品展示 - GIGAZINE
無人で休むことなく黙々と軍事作戦を遂行できる海軍の全自動船をロールス・ロイスが開発中 - GIGAZINE
スペースシャトル・エンデバーを間近で見られる宇宙ファン垂涎の科学博物館「カリフォルニア・サイエンス・センター」に行ってみました - GIGAZINE
・関連コンテンツ