Googleスマホ第2弾「Pixel 2 XL」をバラバラ分解、その「分解しやすさ」は?
数々のデバイスをバラバラに分解するレポートを作成してきたiFixitがGoogle製スマホ第2弾「Pixel 2 XL」を分解。本体を握るだけで操作が行える「Active Edge」と呼ばれる機能や、画像処理能力を飛躍的に向上させるGoogle独自の画像処理用SoC「Pixel Visual Core」など、Pixel 2 XLを特徴付けるコンポーネントが次々と明らかにされています。
Google Pixel 2 XL Teardown - iFixit
https://www.ifixit.com/Teardown/Google+Pixel+2+XL+Teardown/98093
Pixel 2 XLは、6.0インチ プラスチック有機EL (pOLED) ディスプレイを採用し、解像度は1440×2880ピクセル(QHD+)、538ppi。コーニング製の3D Gorilla Glass 5が使われています。プロセッサはQualcomm Snapdragon 835 64ビットプロセッサで、2.35GHz×4 + 1.9GHz×4の合計8コア構成。RAMは4 GB LPDDR4x RAMを搭載します。背面には、指紋認証センサーが配置されています。OSはAndroid 8.0 Oreo。
ちなみに、Pixel 2 XLはiPhone 8 Plusとほぼ同じサイズの端末。Pixel 2 XLのサイズは157.9×76.7×7.9mmで、重量は175グラム。iPhone 8 Plusは158.4×78.1×7.5mm、202グラムとなっており、完全に同クラスの設計になっていることがわかります。
まずはフロントのガラスパネルを開いて分解を開始。いつもなら、iOpenerを使って本体を温めて接着剤を柔らかくするところから始まるiFixitの作業ですが、Pixel 2 XLのディスプレイパネルは両面テープで固定されており、温めなくても外すことが可能だったとのこと。吸盤とピックを使い、少しずつ隙間をこじ開けます。
Pixel 2 XLの場合、ディスプレイと本体をつなぐケーブルは他の機種に比べて比較的長く設計されており、分解しやすい構造だったとのこと。内部には強度を高めるためのマグネシウム製サブフレームが内蔵されており、そこには放熱性を高めるためのヒートパイプを設置。Pixel 2 XLは放熱性を高める必要がある機種であることが伺いしれます。
完全に部品をバラバラにするとこんな感じになりました。左からマグネシウム製サブフレーム、メインプロセッサのQualcomm Snapdragon 835などが実装されたメインボード、本体フレーム、リチウムイオンバッテリー、そしてディスプレイユニットとなっています。なお、バッテリー容量は3520mAh (@3.85V、13.6 Wh)で、Samusung Galaxy S8+と同等。ただし、iPhone 8 Plusの10.28 Whと比較すると、やはりAndroidスマートフォンは電池食いであることがわかります。
なお、メインボードにはGoogle独自の画像処理用SoC「Pixel Visual Core」が搭載されています。これは、新たに開発された画像処理技術「HDR+」を実現するために開発されたチップで、画像処理や機械学習処理を実行し、低レイテンシで電力効率の高い処理を実現するというもの。なお、発表時点のAndroid 8.0 Oreoではまだ使えず、8.1の段階で初めて機能がリリースされることになっているため、最初のうちはボード上に乗っているだけの状態です。
Pixel 2シリーズの端末には、サイド部分をギュッと握ることでGoogleアシスタントを起動できる「Active Edge」と呼ばれる機能が搭載されています。実際に握る力を検知する「ひずみセンサー」がボディの両サイドに取り付けられており、握った力を検知する仕組みになっています。
iFixitが判定したPixel 2 XLの分解しやすさは、10点中6点。ちなみに10点が最も分解しやすいことを意味しています。その理由としてiFixitは「部品がモジュール化されているのでディスプレイさえ外せばあとは簡単」「使われているネジは一般的なもので、しかも9個しか使われていない」ことを挙げています。一方、「ディスプレイの固定が弱め」という点や、「バッテリーが外しにくい」「内部フレームやギチギチに詰め込まれたディスプレーケーブルのカバーのおかげで作業が少し苦労する」というマイナス要因を挙げています。
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