モバイル

Googleの「Nexus 6P」をバラバラ分解、見た目だけでなく中身も特別仕様


Android 6.0 Marshmallowを搭載したGoogleのフラグシップ端末が「Nexus 6P」です。GoogleとHUAWEIが共同開発したもので、手に持つだけで他の端末とは一線を画する高級感を身にまとっていることが分かる金属ボディとハイスペックな性能が魅力的なのですが、さっそくiFixitがNexus 6Pをバラバラに分解して中身がどうなっているのかを公開しています。

Nexus 6P Teardown - iFixit
https://www.ifixit.com/Teardown/Nexus+6P+Teardown/51660

分解するNexus 6Pのカラーはグラファイト。CPUはQualcomm Snapdragon 810 v2.1(2.0GHz/オクタコア/64-bit)、GPUはAdreno 430、メモリは3GBを搭載しており、ストレージ容量は32GB/64GB/128GBの3種類をラインナップするというスマートフォン。ディスプレイは5.7インチで、解像度は2560×1440(518ppi)です。


背面はこんな感じ。12.3メガピクセルのメインカメラを搭載しており、メインカメラの左右に広がるガラスプレートが非常に特徴的。カラーがグラファイトだと周りに溶け込みますが、他のカラーだとかなり目立つデザインです。


ボディ部分には航空機にも使用されるクラスの陽極酸化アルミを使用。


背面と側面のつなぎ目部分が面取りされており特徴的です。


Nexus 5X(上)とNexus 6P(下)を比較するとこんな感じ。意外とサイズに開きがあります。


これはNexus 6P(左)とNexus 6(右)を比較した写真。Nexus 6Pは横幅がスリム。


というわけで早速分解開始。Nexus 6Pはボディのどこを見てもネジなどがついていないので、背面下部のプラスチックカバー部分をiOpenerで温めて……


ピックのような薄い板を使ってカバーを外します。温めると簡単に取り外せる模様。


そしてカバーの下にあるネジを取り外し。


続いて上部のガラス製パネルも取り外します。ここにはナイフを差し込んでいますが……


この特徴的なガラスパネルは簡単に割れてしまうので注意。


その後、iSclackを使ってディスプレイ部分とボディ部分を分離。


iFixitは「最近分解したスマートフォンとNexus 6Pの構造が異なっている」と指摘。ディスプレイが他パーツと一緒になっている点や、リアカバーから簡単に取り外せる点などが他とは異なるとしていますが、「これらはNexus 6Pの修理を難しくしている」と述べ、「HTC One M7を思い出させる構造」とコメントしています。


Nexus 6Pではマザーボードの他にドーターボードも存在し、これらをつなぐケーブルがバッテリー上に見えています。


バッテリーは強烈な接着剤でくっつけられているとのことなので、取り外しは少し苦労するかも。


取り外したバッテリーがこれ。容量は3450mAh。


次に取り外すのはiFixitが「これまで見たドーターボードの中で最も小さいもののひとつ」と言う、USB Type-Cポートを載せた基板部分。全てを分解した後になって振り返ってみると、この基板が「Nexus 6Pにおいて、Nexus 5Xよりも修理しやすい数少ないパーツのひとつだった」とiFixit。


取り外すとこんな感じ。


そのまま背面下部のモジュールを取り外し。


USB Type-Cポートが載せられた基板の横にあったのはスピーカーモジュールです。


上部のこれはイヤホンジャック。グレーの部分はラバー素材ですが、Googleが防水対応を目指しているかどうかの判断材料としてはこれだけでは不十分、とiFixit。


そしてイヤホンジャックのとなりにある金色のパーツは……


フロントカメラ(右)でした。左がイヤホンジャックです。


細かいパーツを取り外したらマザーボードを取り外します。これは接着剤で固定されてはおらず、簡単に取り外すことができます。


取り外すとこんな感じ。メインカメラはマザーボードに固定されているように見えますが……


はめ込まれているだけで簡単に取り外し可能だそうです。


これがメインカメラモジュール。マザーボードからの取り外しは簡単ですが、マザーボードを取り外すには背面パネルを外し、ネジを取り除き、筐体からボードを取り出し、ケーブルを外すという並々ならぬ苦労が待っているのでした。


さらに、マザーボードの背面側から指紋認証センサーを取り外します。


取り外したのがコレ。Nexus 5Xのものとは全く異なることが分かります。


マザーボードの赤枠部分にあるのがQualcommのSnapdragon 810、オレンジ枠部分にはSamsungの KLMBG4GEND-B031(32GB eMMC 5.0 NAND Flash)、黄色枠部分にはQualcommのPMI8994。PMI8994はパワーマネジメントICで、Nexus 5Xを含む多くのAndroidスマートフォンに搭載されているもの。緑枠部分にあるのはQualcommのSMB1351クイックチャージIC、水色枠部分はRF Micro Devices RF8117V、青枠部分にはSTM32F411CE、紫枠部分にあるのはMAX989


裏面はこんな感じ。赤枠部分がWi-FiチップのBCM4358、オレンジ枠部分にパワーマネジメントICのPM8994、黄色枠部分にはNFCコントローラーのPN548、緑枠部分にはオーディオコーデック用のWCD9330、水色枠部分にRFトランシーバーのWTR3925、青枠部分にアンテナスイッチモジュールのRF1891、紫枠部分にLTE関連モジュールのSKY77814-11


iFixitが認定した修理難度は、全10レベルのうち最難関から2つめとなる「2」で、個人での修理はほとんど不可能なレベル。iFixitはNexus 6Pの分解の難しさについて「筐体背面を取り外すのに骨が折れる」「ガラス製のカメラカバーを傷つけずに取り外すのはほとんど不可能」「ディスプレイを交換することが非常に面倒」とコメントしており、これらはユニボディデザインによるところ、と指摘しています。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
「Nexus 6P」速攻ムービー&フォトレビュー、ソフトバンクが独占販売するGoogleスマホはどんな端末なのか? - GIGAZINE

Googleの「Nexus 6P」と「Nexus 5X」の公式映像が登場 - GIGAZINE

Googleの「Nexus 5X」と「Nexus 6P」の価格&予約受付開始日が判明 - GIGAZINE

Nexus 6Pの出荷が遅れてGoogleが一部返金開始 - GIGAZINE

Nexus 5XとNexus 6Pがワイヤレス充電に非対応である理由を開発チームが明かす - GIGAZINE

GoogleがAndroid 6.0を搭載した「Nexus 6P」と「Nexus 5X」を発表し詳細スペックが明らかに - GIGAZINE

in モバイル,   ハードウェア, Posted by logu_ii

You can read the machine translated English article here.