兵器のような硬度を誇る「あずきバー」を削れる専用かき氷機「おかしなかき氷 井村屋あずきバー」レビュー、そのギミックに開発者の執念と本気度を見ました
第二次世界大戦中に開発された装甲素材と同じ構造ではないか?と、その兵器のような硬さで有名なあずきバーを、削ってかき氷にする「おかしなかき氷 井村屋あずきバー」がタカラトミーアーツから登場します。井村屋の担当者が「まさか本当に完成させるとは思っていませんでした」と語るほどに開発が難しいとされた「おかしなかき氷 井村屋あずきバー」を、発売前に借りることができたので、実際に使ってどんなアイテムなのか確かめてみました。
おかしなかき氷 井村屋あずきバー | スペシャルサイト | タカラトミーアーツ
http://www.takaratomy-arts.co.jp/specials/azukibar/
これがおかしなかき氷 井村屋あずきバーのパッケージ。
中に入っていたのは本体・ぬけるんバー・取扱説明書の3点です。
本体サイズは120×190×75mm。
本体は以下のような感じでギアボックスが開くようになっています。中には歯車がセットされており、あずきバーを削る歯は金属刃となっています。
ということであずきバーを準備。「おかしなかき氷 井村屋あずきバー」は井村屋BOXあずきバーとあずきバー65ml専用なので、間違って85mlサイズのあずきバーを購入しないように注意しましょう。
なお、実際に削っていくあずきバーはフォークでぶっ刺そうとしても刃が立たない硬さです。
あずきバーの硬さを検証 - YouTube
あずきバーをセットするには、まずギアボックスからラックギアを取り外した状態にします。
安全カバーを開いた状態にして……
カバーの間にあずきバーをぶすっと差し込みます。
あずきバーを差し込んだらラックギアをギアボックスに差し、「あずき」と書かれたのれん型ガイドであずきバーを固定し、ギアボックスを閉めましょう。
続いて使っていくのが、この「ぬけるんバー」。あずきバーのスティックを抜くことに特化した装置です。
反対側はこんな感じになっています。
これを以下のように、クリップが上になる方向であずきバーのスティックにセットします。
クリップを下ろし……
ダイヤルをゆっくり回すと……
スティックが抜けます。
写真だけだと何がなんだかわからないのですが、以下のムービーを見るとどのようにしてスティックを抜くのかが一発でわかります。
「おかしなかき氷 井村屋あずきバー」のぬけるんバーを使ってスティックを抜いてみた - YouTube
「おかしなかき氷 井村屋あずきバー」のスペシャルサイトによると、もともと「おかしなかき氷 井村屋あずきバー」はスティックを抜かずに氷だけを削るという形がとられていたのですが、スティックがあることで抵抗が生じうまく削れず、幾度となく失敗を繰り返したとのこと。そこで思い切ってスティックを抜く方法に方向転換し、「削るのも難しいのに、スティックを抜くなんてもっとハードルが高いのでは?」という声が上がりながらも開発を続け、このような形になった……という経緯があるのですが、この経緯を知らなくても、実際にぬけるんバーを使ってみると、カチカチのあずきバーかららくらくとスティックが抜ける様子に「おおお……!」と思わず感嘆の声を上げてしまいます。
抜いたら後はハンドルを回してひたすら削るだけ。
実際に削っている様子は以下のムービーから見ることができます。
「おかしなかき氷 井村屋あずきバー」であずきバーを削る様子 - YouTube
「おかしなかき氷 井村屋あずきバー」を使う際の注意点として「冷凍庫の温度を『標準』あるいは『中』にして保管したあずきバーを使用してください」ということがあるのですが、これは、そうしないとあずきバーがさすがに硬すぎるため。冷凍庫を「中」に設定して一晩おいたあずきバーは力を入れずとも比較的するすると削れたのですが、その後数日おいたものを削ろうとしたところ、硬くなりすぎてやや力を必要としました。対象年齢は15歳以上となっているのですが、本体のサイズからも、力がそれなりに必要なことからも、確かに小さな子どもだと難しいところがあるかもしれません。
2分ほどハンドルを回していると、完全にあずきバーが消失。
できたかき氷はコレ。
よーく見たところ、氷の部分と一緒に小豆もしっかりと削れています。
削る前のあずきバーと比較してみるとこんな感じです。
食べてみると、あのカッチカチのあずきバーから、跡形もなく「硬さ」というアイデンティティが消え、ふんわりと口の中で溶けていきます。一般的なかき氷のようなシャリッとした食感はなく、泡雪のようなふわふわさ。しかし、小豆のしっかりとした風味は残っているので、新しいあずきバーの一面を垣間見た……という感じ。
なお、牛乳をそそぐと、あずきバーシェイクになるとのこと。
あずきバーのガツンとした甘さにミルクのマイルドさが加わり、スムージーのような食感も楽しめます。棒のままのあずきバーでは、これは確かに実現できない仕上がり。
さらに、缶詰のみつまめやフルーツを使うとあずきバーかき氷パフェができるとのことなので、白玉やらフルーツやらを準備してみました。
モリモリに盛りつけ……
食べてみたところ、あずきバーのあんこの甘さとフルーツの酸味が相性抜群。通常のかき氷であればシロップがいるところですが、あずきバーはもともとがあんこ+シロップ入りかき氷のようなものなので、何もかけなくてもそのままパフェにできます。
箱の横面によると、「おかしなかき氷 井村屋あずきバー」は製品が完成するまでに6つのプロトタイプを経ており、実際に使ってみると、その執念とも言える開発の試行錯誤が感じられるようになっていました。開発の変遷はウェブサイトでも公開されているので、読みながら「おかしなかき氷 井村屋あずきバー」を使うと、実に感慨深かったです。
「おかしなかき氷 井村屋あずきバー」のメーカー希望小売価格は税抜2800円で、発売は2017年6月中、記事作成現在は公式サイトから入荷案内の申し込みを行えるようになっていました。なお、サファイアをも上回る硬度だと言われるあずきバーを粉々にする「おかしなかき氷 井村屋あずきバー」ですが、あずきバー以外のものを削ると破損する恐れがあるとのことなので注意しましょう。
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