ソフトウェア

Googleの次期モバイル向けOS「Android O」の新規機能まとめ


Googleが開催している開発者向け会議「Google I/O 2017」の中で、次期Android OSとなる「Android O」の新機能および、開発者向けプレビュー版の最新バージョンである「O Developer Preview 2」、さらに搭載メモリ容量が1GB以下のエントリー端末向けに「Android Go」を発表しました。

Android Developers Blog: What’s New in Android: O Developer Preview 2 & More
https://android-developers.googleblog.com/2017/05/whats-new-in-android-o-developer.html

◆Android Oの新機能
Android Oはこれまでよりも強力かつ使いやすく進化することに重点を置いて開発が進められている模様。

#AndroidO will bring more fluid experiences to mobile screens, along with improved "vitals" like battery life and security. #io17 pic.twitter.com/GdhPChWpAr

— Google (@Google)


Google I/O 2017の中で明かされた新機能は次のとおりです。

・Picture-in-picture
カレンダーをチェックしながら友達にTV電話をかけたり、料理ムービーを見ながらレシピを見たりと、2つのタスクを同時に行う際に有用な新機能が「Picture-in-picture」です。あらゆるサイズの画面でシームレスにマルチタスクが行えるように設計されています。


こんな感じでムービーやTV通話が画面右下に表示されるようになっており、いわゆるワイプと呼ばれる表示方法と同じもの。スマートフォン版のYouTubeアプリで動画を画面右下に小さく表示した時と同じ状態になっています。


・Notification dots
「Notification dots」はアプリ内の通知をよりスマートにユーザーに伝えるための機能。アプリアイコン上にドットが表示されたら、アプリアイコンを長押し。


すると、アプリを開かなくても通知の内容をチェックすることができます。


なお、ほとんどのアプリはアプリアイコンからドットのカラーが抽出されることになるそうです。

・Autofill with Google
Google Chromeのオートフィル機能(自動入力機能)をAndroidに組み込むことで、新しい端末を利用する際などでもパスワードの設定などが簡単になるというのが「Autofill with Google」。この機能を使えばGoogle製のアプリ以外のほとんどのアプリでもオートフィル機能が利用可能となります。

・A new homescreen for Android TV
Android TV向けには新しいホームスクリーン画面が用意されており、これを使えばユーザーはアプリを用いたコンテンツの検索・プレビュー・視聴といった体験がより簡単に行えるようになります。ひとつのアプリで複数のチャンネルを公開可能で、ユーザーはどのチャンネルをホームスクリーン上に表示するかを管理可能です。

Android TVの新しいホームスクリーン画面がどんなものになっているかは以下のムービーを見ればよくわかります。

New Android TV home screen - YouTube


・Smart Text Selection
Android Oの「Smart Text Selection」は、住所・URL・電話番号・メールアドレスなどをより賢くコピー&ペーストできるようになる機能。選択した文字列に適したアクションを推奨することも可能で、例えば住所を選択した場合はGoogleマップで検索するためのボタンを表示してくれます。これにより、Googleマップを開いてコピーした住所情報をペーストして検索、という手間が省けるようになります。


・TensorFlow Lite
Androidはユーザーエクスペリエンスを向上させるために機械学習を利用しており、開発者も同じように機械学習を利用できるようにするために「TensorFlow Lite」を発表しました。Googleによるオープンソースの機械学習ライブラリであるTensorFlowをモバイルアプリケーションの開発に応用するために設計されたもので、2017年の後半に行われる予定のメンテナンスアップデートで開発者向けに提供される予定です。

・その他
さらに、絵文字デザインも新しくなっています。


その他、バッテリー持続時間の延長や、起動時間・グラフィックレンダリング時間の短縮、さらには安定性の最適化に重点を置いたAndroid Vitalsプロジェクトも進行中。加えて、Googleは新しいプログラミング言語である「Kotlin」のサポートを発表しています。

なお、海外ニュースメディアのThe Vergeが現地でAndroid Oが搭載された端末に触っているムービーを公開しており、これを見ると各機能がどのように動作するのかがよくわかります。

Android O first look - YouTube


◆Android Go
これに加え、Googleは1GB以下のメモリを搭載する低コストデバイス向けに「Android Go」も発表しています。「YouTube GO」や「Chrome」「Gboard」などのアプリが利用可能で、各アプリにはメモリ・ストレージ・モバイルデータの使用量を削減するための工夫が施されています。また、Google Playではマシンパワーに合ったアプリが強調表示される予定で、これによりユーザーエクスペリエンスを向上させることができる、とのこと。Android Goのコンセプトは明らかに2014年に発表された新興国向け端末「Android One」と同じですが、実際にどのような端末がリリースされることになるのかは現時点では明かされていません。

なお、約1万円で販売されたAndroid Oneではどのような端末がラインナップされていたのかは、以下の記事を見ればわかります。

約1万円の最新Androidスマートフォン「Android One」がついに発売 - GIGAZINE


なお、Android Go端末は1GB以下のメモリを搭載して2018年に出荷予定となっています。

◆O Developer Preview 2
そんなAndroid O初のパブリックベータ版となる「O Developer Preview 2」も公開されており、Nexus 5X、Nexus 6P、Nexus Player、Pixel、Pixel XL、Pixel Cといった端末で体験可能となっています。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
次期Android OS「Android O」の開発者プレビュー「DP1」リリース、改良点まとめ - GIGAZINE

会話型アシスタント「Google Assistant」が日本語&iOS対応へ、さらに「Google Home」の日本発売も決定 - GIGAZINE

Googleが単なるサービスを超えてネットインフラの域に達することで直面する検索結果の不都合 - GIGAZINE

Google I/O 2016で発表されたことまとめ、今から先に起きることがコレですべてわかる - GIGAZINE

in モバイル,   ソフトウェア, Posted by logu_ii

You can read the machine translated English article here.