ハーマンミラーが22年の時を経て「リマスター版アーロンチェア」を発表、発売は2017年初頭

1994年に登場したハーマンミラーの「アーロンチェア」は、布と綿を用いたクッションを使わない独特なデザインと、人間工学に基づいた設計により、人々のイスの概念を変化させました。20年以上たった今でも世界中にアーロンチェアの愛好家が存在しているのですが、オリジナルのアーロンチェアの設計基準を、現代の仕事とテクノロジーとを考え合わせて生まれ変わった「リマスター版アーロンチェア」が発表されました。

リマスターされたアーロンチェア – ハーマンミラー
http://www.hermanmiller.co.jp/products/seating/performance-work-chairs/aeron-remastered.html#/

新型アーロンチェアは、オリジナルのアーロンチェアをデザインしたドン・チャドウィック氏とビル・スタンフ氏の2人によって、4つの新機能が搭載されています。

見た目はこんな感じになっており、新機能を加えつつもオリジナルのデザインを踏襲しているのがわかります。

現代の仕事環境の中で働く人々のことを徹底的に考えあげたとのことで、人間工学・機能・人体測定学・環境に基づいた新型アーロンチェアが完成しています。

◆1：ゾーン別の体圧分散と通気性を提供する「8Zペリクル」
ハーマンミラーのアーロンチェアの座面や背もたれには、クッションの代わりにメッシュ生地の「ペリクル」を使っているのが特徴です。ハーマンミラーは独自にペリクルの特許を取得しているのですが、新型アーロンチェアには新しい「8Zペリクル」が採用されており、空気・体温・湿気が座面と背もたれを通過するため、均一かつ快適な皮膚の温度を保つことができるとのこと。

◆2：調節可能な仙骨と腰椎をサポートする「ポスチャーフィットSL」
アーロンチェアの代表的な機能のひとつが、背もたれの裏側にあるパッド「ポスチャーフィット」です。ノブを回して調整してから深く腰掛けると、背骨がまっすぐに保たれ、骨盤が自然な前傾姿勢を保つために背骨の下部と仙骨部を適切にサポートしてくれます。さらなる改良が加えられた「ポスチャーフィットSL」は、背骨が健康的な立った姿勢と同じような状態にサポートできると説明されています。代わりに、オリジナルのアーロンチェアにあった「ランバーサポート」のモデルはないようです。

◆3：最高の快適性が得られるようにユーザーに合わせた設定ができる直感で簡単な調節方法
新型アーロンチェアには直感的かつ簡単に微調整できる最新のユーザー調節機能が装備されており、従来のモデルに比べて、好みのフィット感をカスタマイズするための調節動作や、カスタマイズに費やす時間を少なくすることに成功しているとのこと。座りながらノブを回せばリクライニングを13段階に調整可能になっています。

◆4：現代の環境に適した全体的に考えられた3種類のマテリアルパレット
アーロンチェアはスタンフ氏の「視覚的快適性」という考え方と、チャドウィック氏の鋭い細部への美のこだわりによって、周りの環境に調和するようにデザインされています。新型アーロンチェアは現代の環境により良く適するように徹底的に再考された結果、「ミネラル」「カーボン」「グラファイト」という3種類のマテリアルパターンでラインナップされています。従来のアーロンチェアと異なり、追加オプションは一切必要ないとのこと。

また、すべての人が使えるように、新型アーロンチェアもA・B・Cサイズで展開されます。「A(スモールサイズ)」が身長147cm～175cm、体重40kg～68kgまでの人向けで、「B(ミディアムサイズ)」が身長158cm～198cm、体重59kg～148kgまでの人向け、「C(ラージサイズ)」が身長160cm～198cm、体重81.5kg～159kgまでの人向けとなっています。

現代のデスクワーカー向けにリマスターされたというアーロンチェアが、一体どんな座り心地を与えてくれるのか気になるところですが、アジアでは2017年2月に販売される予定です。価格はまだ分かっていませんが、いち早く情報をゲットしたい人は「通知を希望」に登録しておけば、最寄りの店舗で販売されたタイミングでお知らせを受け取ることができます。