19世紀の教会を改修したスーパーコンピューティング・センター
スペイン・バルセロナにある礼拝堂「Torre Girona」は19世紀に建造され、1960年代までカトリック教会として使われていました。のちにスペイン政府とIBMが共同で建造したスーパーコンピュータ「マレノストルム」が設置され、中世の建築物に高度な計算をこなす最新技術が組み合わさった珍しい施設「バルセロナ・スーパーコンピューティング・センター」として、カタルーニャ工科大学が運用しています。
Barcelona Supercomputing Center – Barcelona, Spain | Atlas Obscura
http://www.atlasobscura.com/places/barcelona-supercomputing-center
Interior Torre Girona | BSC-CNS
https://www.bsc.es/about-bsc/gallery/interior-torre-girona
バルセロナ・スーパーコンピューティング・センターはカタルーニャ工科大学の敷地内に位置しています。
外観はこんな感じで、一見すると威厳のある中世の教会なのですが……
内部の礼拝堂には巨大なガラス張りのケースがあり、中にはスーパーコンピューターが収められています。
ガラス張りの部屋の中にはマレノストルムの基板や電源装置を搭載したラックがずらり。
入り口の横から見たところ。マレノストルムは2004年11月時点で世界4位、2006年11月時点で世界5位の速さを持つスーパーコンピューターですが、2016年現在では最新鋭のスーパーコンピューターよりも性能に劣るモデルとなっています。一方で、マレノストルムはスペインのスーパーコンピュータネットワークを構成する1台でもあり、現在も人間のゲノムマッピングや天体物理学・気象予測などの研究に使われています。
2階から見ると天井部分もガラス張りになっています。
Torre Gironaはスペイン内戦後に一度再建されており、カタルーニャ工科大学の敷地内に位置していたことから、スーパーコンピューター・センターとして使われるようになったようです。
パノラマで見るとスーパーコンピューター・ルームの上に通路があって通れるようになっており、左手にはプロジェクターを使って映像を見ることができる座席スペースもあります。
・関連記事
中国産のCPUのみを使ったスーパーコンピュータ「神威」が世界最速に - GIGAZINE
日本のスーパーコンピュータ「京」がついに世界第1位を奪還 - GIGAZINE
写真で見る世界最速のスーパーコンピュータートップ10 - GIGAZINE
スーパーコンピューターはどのようにして7億人分の穀物を荒らす害虫駆除に役立っているのか - GIGAZINE
ハーバード大学のスパコンを乗っ取り仮想通貨をせっせと発掘していた犯人が永久追放に - GIGAZINE
フランス原子力庁がスパコン用ストレージとして「最も優れている」と評価・採用したのはSeagateのHDD - GIGAZINE
・関連コンテンツ