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コーヒーを自宅で作るのが劇的にスピードアップしたターニングポイントとは?

By Prairie Kittin

起床時や休憩中などの短い時間でもサッと手軽に作れるコーヒーは、紅茶やお茶と並んで一般家庭で広く親しまれているドリンクです。コーヒー通の人でない限り、コーヒーを豆から焙煎してドリップするということまではしませんが、一昔前までは自宅で焙煎からドリップまでを行うのが一般的でした。そんな手間のかかる飲み物だったコーヒーは、ある人物のアイデアによって作り方が一気に簡略化されたとのことで、プレゼンテーションのカンファレンスで知られるTEDが当時のストーリーをクリエイティブなアニメーションムービーにまとめています。

How coffee got quicker | Moments of Vision 2 - Jessica Oreck - YouTube


1849年にニューヨークで人気があったコーヒーショップのHopw Millsで働いていたWilliam H. Boveeという男性が、ゴールドラッシュで沸くカリフォルニアにやってきました。


Bovee氏の夢はゴールドラッシュに便乗してビジネスを展開すること。しかし、コーヒーを愛飲していたBovee氏は、ニューヨークではコーヒーショップで売られていた焙煎豆がカリフォルニアでまだ発売されていないことを知りショックを受けたとのこと。


当時のカリフォルニアを含めたアメリカ西部では、コーヒーの生豆を購入し自宅で焙煎してコーヒーミルではないハンドクランク付きの器具で挽いていました。ニューヨークとは違いカリフォルニアではコーヒー文化が発展しておらず、Bovee氏は一般家庭でも手軽にコーヒーを楽しめるようになればと考えます。


そこでBovee氏は「Pioneer Steam Coffee & Spice Mill」という会社を設立し、カリフォルニアで初めてとなるコーヒーミルを発売。コーヒーミルをコーヒーの生豆とセットで販売し、消費者は自宅で以前よりも容易にコーヒーを入れることが可能になりました。


コーヒー豆とセットになったコーヒーミルの販売が好調だったものの、Bovee氏はコーヒーミルからさらにステップアップし、焙煎豆を特製のコーヒーミルで大量に挽いて、それを缶に詰めて販売するというアイデアを思いつきます。


挽かれた豆が入った缶詰のコーヒーは、購入さえしてしまえばドリップするだけで飲めます。Bovee氏は消費者がコーヒーを入れるのにかけていた時間を大幅に短縮化することに成功。この時から、コーヒーは自宅で手軽に飲めるドリンクとして一般市民にも定着していきました。今では焙煎した後に挽いて粉状になったコーヒー豆がスーパーやコンビニでも販売されていますが、これの先駆けだったのがBovee氏というわけです。


Bovee氏は、その後にPioneer Steam Coffee & Spice Millを同僚のJim Folger氏に売却。のちに「Folger's Coffee」へと名前を変え、同社は2016年現在アメリカで広く普及しているコーヒーのブランドへと成長しています。


なお、ムービーのコメント欄には「非常にためになる話だけど、ムービーのペーパークラフトがすごくて話に集中できない」「ペーパークラフトが素晴らしくて話を理解するのに2回見る必要がある」など、コーヒーよりもムービーで描かれるペーパークラフトのアニメーションに興味を持ったユーザーの投稿が目立っているので、コーヒーに興味がない人でも楽しめるようになっています。

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in 動画,   , Posted by darkhorse_log

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