ハードウェア

MicrosoftのARヘッドセット「HoloLens」の開発者バージョンの登場で「複合現実」の使用感が明らかに


現実の空間にさまざまな情報を拡張的に表示させられるMicrosoftのARヘッドセット「HoloLens」の開発者向けキットがいよいよ出荷スタートしました。これまで謎につつまれてきたHoloLensの使用感がついに明らかになっています。

HoloLens IRL: What it's like to use the Microsoft HoloLens Development Edition
http://mashable.com/2016/03/31/microsoft-hololens-development-edition-review/

Hands-on with HoloLens: On the cusp of a revolution | Ars Technica
http://arstechnica.com/gadgets/2016/04/hands-on-hololens-on-the-cusp-of-a-revolution/

HoloLensの開発者エディションを開封している様子は、以下のムービーで確認できます。

Unboxing Microsoft HoloLens Development Edition | Mashable - YouTube


MashableによるとHoloLensは2GBのメモリと64GBのストレージを搭載するWindows 10のPCだとのこと。Oculus RiftなどのVRヘッドセットと違いPCやゲーム機などの外部機器を使うことなく単体で利用可能です。579グラムのヘッドセットはフィッティングが良好で重さをそれほど感じさせないとのこと。何よりも開発者向けのDevelopment Editionにもかかわらず、近未来的で美しいデザインに仕上がっているそうです。


Ars TechnicaによるHoloLensの開発者エディションのデモの様子は以下のムービーで確認できます。

Ars gets hands-on with Microsoft HoloLens - YouTube


カリフォルニア州サンフランシスコのホテルでHoloLens Development Editionのデモは行われました。これまではMicrosoft開発者立ち会いの下で限られた機能を使うことだけ許されていたHoloLensを、Microsoft関係者の立ち会いなしで自由に使える初めての機会だったとのこと。


HoloLensは黒い箱に入っているようです。


装着するとこんな感じ。


HoloLensは「mixed reality(MR:複合現実)」と呼ぶ技術を使ったデバイス。いわゆる拡張現実(AR)用ヘッドセットで、仮想現実(VR)と違って現実空間にホログラムを重ねられるデバイスです。


ホテルの一室の空間に浮かぶライブタイル式のスタートメニュー。


目線でカーソルを操作して、指でつまむように操作します。なお指で空中操作するかわりにClickerと呼ばれるリモコンも付属しているとのこと。


顔を移動させるとスタートメニューは現実世界の視界の中で追従してきます。


アプリを使ってみます。


ブラウザMicrosoft Edgeを起動して……


テキストを入力。ソフトウェアキーボードが空間に現れる仕様です。


ブラウザの画面は……


ページをつまんで動かしてスクロールすることも可能。


もちろんウィンドウを選択して位置や大きさを変えることもできます。


ウィンドウが視界に入って邪魔なときはつまんで移動させて……


空間に固定することも可能。


スクリーンの隣で空中に浮かぶ「宇宙飛行士」の奥にウィンドウを設置しました。


HoloLensはヘッドセットに搭載するカメラで空間を認識できます。


壁に現れたゲームウィンドウをクリックすると……


周囲の空間のスキャン作業がスタート。


部屋を一通りスキャンしたら……


ゲームスタート。


壁から敵が現れました。


指でビームを出して敵を撃ち落とします。


周囲の空間に合わせたオリジナルストーリーのゲームをプレイできるというわけです。


部屋のソファの上にはネコと犬。


これらのオブジェも選択操作できます。


「こっちへおいで」とばかりにつまんで引き寄せると……


地面に移動できました。


拡大・縮小も自由自在。


壁には巨大なスクリーンを設置することも可能。


距離によって画面サイズを変えれば、壁掛けテレビのようにも映画館のスクリーンのようにも使えそうです。


2016年3月30日に出荷がスタートしたHoloLens Development Editionは主に開発者向けで価格は3000ドル(約33万円)で、当面の開発環境は英語のみとなっています。

Introducing the Microsoft HoloLens Development Edition
https://www.microsoft.com/microsoft-hololens/en-us/development-edition

現実空間とは隔絶されたVR空間ではなく、周囲の様子も確認できるARヘッドセットはゲームだけでなく建築、医療、観光など応用範囲はとてつもなく広いので、HoloLens Development Editionの登場によってさまざまなソフトやコンテンツが開発されることになりそうです。

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in ハードウェア,   動画,   ゲーム, Posted by darkhorse_log

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