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秘密結社「フリーメイソン」メンバー200万人の名前や職業などがネットで公開中

by mnd.ctrl

世界中の社会的地位の高い者たちで構成され、しばしば陰謀説もささやかれる秘密結社「フリーメイソン」の活動内容やメンバーはこれまで謎に包まれてきましたが、イギリスの家計調査サイト「Ancestry」がメンバーの氏名・職業・居住地・入会日などをインターネット上で公開しています。

Freemasonry Membership Registers - Ancestry.co.uk
http://search.ancestry.co.uk/search/group/freemason_registers?o_xid=64493

今回公開されたのは1733~1923年の会員記録で、イギリスおよび大英帝国の会員が中心とのこと。ウェブサイトは以下のような感じで、例えば1875年にフリーメイソンに入会したと考えられている作家のオスカー・ワイルド(Oscar Wilde)を検索してみると……


こんな感じで検索結果が表示されました。


1751年から1921年までの記録にオスカー・ワイルドが登録されていたことが分かります。なお、詳細情報を見るためにはAncestryに有料の会員登録する必要があります。


イギリスのニュースサイトTelegraphがこのウェブサイトを使って調べた結果、記録には王族・政治家・裁判官・警察・高級将校・弁護士・司教などが名を連ねていたそうです。名前・支部・入会日の3つについてのみ記載されている人がほとんどで、職業が書かれているのは少数なのですが、それでも現時点で5500人の警官、数千人の軍人、170人の裁判官、16人の司教、そしてインドの王子などが確認されています。その中にはイギリスの元首相ウィンストン・チャーチルやペニシリンの発見者アレクサンダー・フレミング、シャーロック・ホームズシリーズの著者アーサー・コナン・ドイルなども含まれているようです。


Was Titanic inquiry scuppered by the Freemasons? - Telegraph
http://www.telegraph.co.uk/news/uknews/12010573/Was-Titanic-inquiry-scuppered-by-the-Freemasons.html

作家のブルース・ロビンソンは2015年9月に発表した「They All Love Jack: Busting the Ripper」という切り裂きジャックについての本で、被害者となったキャサリン・エドウッズの顔にはフリーメイソンのシンボルであるコンパスが描かれており、腎臓と子宮を持ち去られたエドウッズの側の壁には「明らかに手がかりだ」と書かれていた、という内容をつづっていますが、この本の中でロビンソンは「切り裂きジャックはマイケル・メーブリックという無名の歌手である」と主張しています。


そこでTelegraphがAncestryで調べたところ、マイケル・メーブリックが彼の弟と共にフリーメイソンに登録されていたことが判明。また当時のスコットランドヤード総監チャールズ・ウォレンやドナルド・スワン、検視を行ったウィン・バクスター、ヘンリー・クローフォードなど警察側の多数の人物がフリーメイソンの会員であったのを初めて確認できたとのこと。

フリーメイソンの中でも高位に位置したマイケル・メーブリックはフリーメイソンに「歌手」として入会したと記録されています。ロビンソンは切り裂きジャックの一件について「フリーメイソンは切り裂きジャックを擁護しようとしたのではなく、結社のシステムを守ろうとしたのだ」と語っており、Telegraphもロビンソンの「フリーメイソンが切り裂きジャック事件に関わっていた」という見解を支持しました。


さらに、Telegraphは1912年に沈没したタイタニック関係者の名前が多数発見されたことから「タイタニックの沈没にもフリーメイソンが関係していたのでは」という説も展開しています。

タイタニック号沈没事件の後、「救命ボートが足りなかったのは規制が緩かったせいだ」としてアメリカ上院はイギリスの海運企業ホワイト・スター・ラインとイギリス商工会議所を糾弾しましたが、イギリス側によって行われた調査では、商工会議所が非難されることはありませんでした。

by Cliff

この、イギリス側で調査を行ったのが、Ancestryでフリーメイソンであると確認できるマージー卿をはじめとする人々。500人もの犠牲者を出したタイタニック号沈没の関係者が裁判で有罪になることはほぼなかったそうですが、Telegraphによると事件に関わった造船学の専門家や大学教授、エンジニアの名前の多くがAncestry上で検索することができるとのこと。

Ancestryのミリアム・シルバーマン氏は「フリーメイソン内部で行われている儀式について明らかにすることはできませんが、歴史上の200万人のメンバーについてはお教えできます」「あまり知られていない組織について人々がオンラインで情報が得られるようになって大変うれしいです」と語りました。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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