レビュー

自由にクラフト・移動が不可能なマイクラ会話ゲー「Minecraft: Story Mode」レビュー


ブロックで構成された世界を好きなように再構築できるゲーム「Minecraft(マインクラフト)」には決まったストーリーがありませんが、マインクラフトの世界観でRPG風の物語をプレイできるのが「Minecraft: Story Mode(マインクラフト:ストーリーモード)」です。オリジナルのマインクラフトを制作したメーカー「Mojang」とは全く別のゲームメーカーである「Telltale Games」が制作しており、いわばスピンオフのようなシリーズとして登場したわけですが、マインクラフトのグラフィックやシステムがどのように活かされているのか、実際にプレイして体験してみました。

Minecraft: Story Mode - Telltale Games
https://www.telltalegames.com/minecraftstorymode/

マインクラフト:ストーリーモードはPC・Mac・Steam・iOS・Android・PS4・PS4・Xbox One・Xbox 360でリリースされています。日本ではまだPlayStation/Xbox版が利用できなかったため、超大画面のiPad Proを使ってiOSアプリ版でレビューしていきます。アプリをダウンロードして起動すると、トップ画面はこんな感じ。ゲームを開始するには「Play」をタップします。


すると6種類の主人公キャラクターの選択画面が表示されます。好きなキャラクターを選んだら「Continue」をタップ。


「Start Episode 1」をタップ。


すると「このゲームはあなたの選択肢に応じてストーリーが変化していきます」と英語で表示され、ここからプロローグがスタート。


マインクラフト:ストーリーモードの世界で生ける伝説となっているヒーロー「The Order of The Stone」。世界に危機が迫った時、4人のヒーローが力を合わせてエンダードラゴンを打ち倒して世界に平和をもたらしたとのですが、ナレーションは「現在まで語り継がれている神話のように、伝説は時間ととも真実が失われていきます。……簡単に言えば、ウソが含まれることもあるのです」と、ヒーローたちの輝かしい伝説に影を投げかけました。


そんな伝説のヒーローに憧れる少年として登場するのが、主人公のジェシー。友人のオリヴィアと家にいるところで、オリヴィアは「100匹のニワトリサイズのゾンビか、10匹のゾンビサイズのニワトリと戦うならどっちを選ぶ?」とジェシーに質問。


すると4択の選択肢が現われました。選択肢の下にはゲージがあり、自動的にどんどん減っていきます。今回で選べるのは「はあ?」「ニワトリサイズのゾンビ」「ゾンビサイズのニワトリ」「……」なので、時間内にどれかを選んでストーリーを進めていくシステムになっています。なお、時間切れまで何も押さなかった場合は「……」の返答になります。


というわけで、「ニワトリサイズのゾンビ」を選択すると……


ジェシーは「そんなの簡単さ、僕はチビの中のチビのゾンビを選ぶよ」と話しました。何気ない会話のワンシーンですが、どの選択を選ぶかによってその後のストーリーに影響を与えます。例えばこの「ゾンビかニワトリか」のくだりは、エピソード2でも登場していました。


実際に会話を選択してストーリーを進めていく様子は以下のムービーを見るとよくわかります。

「Minecraft: Story Mode」で会話を進めていく様子はこんな感じ - YouTube


なお、会話によっては「Olivia will remember that.(オリヴィアはこのことを記憶します)」のようなメッセージが左上に表示され、重要なシーンかどうかが示唆されることがあります。会話ゲージの減るスピードは早めなので、考える間もなくランダムで選択してしまうこともありましたが、反対に「○○はこのことを記憶しません」と出て安心させられることも。


他にもジェシーのペットであるブタの「ルーベン」や……


もう1人の仲間「アクセル」も登場します。3人は「エンダーコン」という地域のクラフトコンテストに出場するとのこと。エンダーコンの優勝者はThe Order of The Stoneの1人である「ガブリエル」に対面できるとのことで、ジェシーの期待が高まります。


ここまでは選択肢を選ぶ以外の操作はできませんが、出発前に準備をすることになり、自由に家の中を動き回れるようになります。スライドした方向にキャラクターを移動させることができ、ボタンが表示されていれば、タップするとそこまで自動的に移動することが可能。


オリジナルのマインクラフトにもある「チェスト」をタップしてみると、「火打ち石」をゲットできました。


ジェシーを自由に動かして素材や情報を集めているシーンは以下のムービーに収録しています。

「Minecraft: Story Mode」のフリームーブで素材を集めるところ - YouTube


出発するとオリヴィアから「一回も優勝したことないけど勝てるかな……?」と質問を受けたり、エンダーコンの製作デザインの選択したりしたのち、素材集めのイベントがスタート。画面に表示されたボタンを連打すると、砂ブロックを収集していきます。


素材集めの体力をつけるため、ルーベンに手伝ってもらって腕立て伏せ。矢印の方向にスライドすると腕立て伏せを行います。これらのボタンや矢印はこの後も突然現われることが多く、失敗するとダメージを受けたりゲームオーバーになったりすることがあるので要注意。時にはボタンを押せるかどうかで、ストーリーが分岐することもあります。


ボタンや矢印でジェシーを操作して素材を集めている様子は、以下のムービーから見ることができます。

「Minecraft: Story Mode」のアクションモードはこんな感じ - YouTube


エンダーコンの会場に着くと、いじめっ子に絡まれるシーンがありますが……


制作が完了すると3人の周りに人だかりができ、「ナイスクラフト!」と称賛を浴びることとなりました。


しかし、そんな3人が面白くないいじめっ子の1人が、溶岩をせき止めているブロックを破壊。


下に居たルーベンに引火してしまい、パニックに陥ったルーベンが行方不明に。


「みんなでルーベンを探しに行こう!」「みんなはここに残ってマシンを見ててくれ!」の選択を迫られます。ここはみんなに残ってもらう選択肢を選んでみました。


ルーベンを追いかけて1人で街の外に出てきたジェシーは、ゾンビの群れに遭遇。


命からがら逃げ出したと思ったら、スケルトンが弓矢を放とうとしています。矢印が出ていましたが……


スライドが間に合わず、腕に矢がぐっさり。


なんとか逃げ出した先にもゾンビが待ち構えており、ジェシーが木の剣を抜いてバトルがスタート。迫ってくるゾンビに対して、スライドで前後に間合いを変えることができます。


間合いまで近づくか、ゾンビが間合いに入るまで待ったらタップして攻撃。


何度か攻撃するとボタンが表示され、2つをテンポよくタップするとゾンビを倒すことができます。


「これは勝てる!」と思っていたら木の剣が折れてしまい、さらにクモまで集合。絶体絶命の時、ヒロインである「ペトラ」の助けで一命を取り留めました。


難を逃れるも剣が折れてしまったため、2人で作業台のある場所へ。


ようやく初めてのクラフトとして「石の剣」を作ります。操作方法は、左にあるアイテム欄から石ブロックを真ん中に2つ、木の棒を下に1つ置くだけ。オリジナルのマインクラフトをプレイした人なら何も見ずに作れますが、作り方がわからない場合は右下の「Recipes(レシピ)」をクリックすればOK。


石の剣のクラフトに成功しました。限られた素材しかないため、石の剣以外のアイテムを作ることはできない模様。


実際に石の剣を製作している様子をムービーでみるとこんな感じです。

「Minecraft: Story Mode」で剣をクラフトするところ - YouTube


その後も選択ベースのストーリーが続くのですが、その後の展開でなんと街中でエンダードラゴンが復活してしまい……


青い光で人や建物を吸い込んで大暴れ。逃げ遅れたジェシーは光に飲まれてしまいます。


操作方法が分からずもたもたしていると、そのまま青い光に吸込まれてしまい……


なんとまさかの死亡。「このゲームって死ぬことないんじゃないの?」と油断していましたが、ここからは選択ミスが命に関わるシリアスな展開であることを身にしみて知ることになりました。


ジェシーがどんな風に死んでしまうのかは、ムービーで見ると分かりやすいです。

「Minecraft: Story Mode」でもたもたしていると死亡 - YouTube


命からがらエンダードラゴンから逃げ出した一向ですが、ここでジェシーはヒーローの1人であるガブリエルから、「The Order of The Stoneのヒーローを集めてくれ」と世界の命運をかけた頼みを受けることになるわけです。


「エピソード2」では2人のヒーローを探す旅が始まります。面白かった人は新たにエピソード2を購入すればプレイ可能になります。


エピソード2では、ネザーでゴーストと戦ったり、大量のエンダーマンに出くわしたりと、エピソード1よりもアクションやバトルシーンが多めです。大筋では会話の選択によってストーリーが進んでいくわけです。なお、エピソード1と2を2回ずつクリアしてみましたが、選択によってストーリーに変化はあったものの、大筋のストーリーに変化はない模様。


マインクラフト:ストーリーモードはオリジナルとゲームシステムが全く異なる「マインクラフトのグラフィックを使った会話ゲー」であるため、マインクラフトを一度もプレイしたことがない人でもプレイ可能。一方で「オリジナルのマインクラフトっぽいゲームがプレイしたい」という人だと肩すかしを食らってしまうかも。字幕があるものの英語の会話を進めていくのは骨が折れるため、まずは日本語化に期待したいところです。

エピソード3は「Coming Soon」となっていますが、予告編ムービーはすでに公開されています。

Minecraft: Story Mode - Episode 3 Trailer - YouTube


なお、マインクラフト:ストーリーモードの価格は、iOS版が600円/1エピソード、Android版が625円/1エピソード、Steam版が2480円/全エピソードとなっています。

Minecraft: Story Modeを App Store で
https://itunes.apple.com/jp/app/minecraft-story-mode/id1001286466

Minecraft: Story Mode - Google Play の Android アプリ
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.telltalegames.minecraft100&hl=ja

Steam:Minecraft: Story Mode - A Telltale Games Series
http://store.steampowered.com/app/376870/

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in レビュー,   モバイル,   ソフトウェア,   動画, Posted by darkhorse_log

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