3Dプリンターで「印刷」したバイオリンを使って一人バンド演奏するムービー
クラッシック音楽を演奏するオーケストラの代名詞ともいえる楽器が「バイオリン」ですが、そんなバイオリンを3Dプリンターを使って「印刷」したあげく、実際に一人バンドの形態でプレイしているムービーが公開されています。
Review of the first 3D printed Violin - 3Dvarius - YouTube
「一人バンド」の全貌はこんな感じ。左からシンバル、タンバリン、カホン、そして透明の本体を持つバイオリンが置かれています。
イーゼルの上に置かれた一風変わったバイオリン。「Pauline」と名付けられたバイオリンは、「楽器」というよりも「オブジェ」と呼ぶ方がふさわしそうですが、実際に演奏も可能なれっきとした楽器です。
プレイヤーの足元には複数のエレキギター用のエフェクター。
楽器本体にもケーブルをプラグイン。どうやらPaulineは電気を使って演奏するエレキバイオリンとなっているようです。
エフェクターを使い、まずはカホンで刻んだリズムを録音。このリズムに合わせて音を重ねることで「一人バンド」の演奏を行います。
ドラムの次は、ベースの演奏。どうやらエフェクターに内蔵されている機能を使ってバイオリンの音をベースの音に変換している様子。
そしてついに3Dプリントされたバイオリン「Pauline」の演奏。内部で音を響かせる共鳴部分を持たず、ピックアップで弦の振動をダイレクトに集音しているために音色はかなり固くてドライな印象ですが、紡ぎ出されるフレーズの表情はまさにバイオリンそのもの。オーケストラのような形態での演奏よりも、少人数のユニットやバンドでの演奏にむいているといえそうです。
電気バイオリンということで、エフェクターに内蔵されているワウペダルを使って音に表情をつけることも可能。
演奏が盛り上げてきたムービー後半には、エレキギターのようにディストーションで音を歪ませてのプレイも。伸びやかな音色で演奏する様子はかなり気持ち良さそうでした。
なお、この3Dプリントバイオリン「Pauline」を作成する一部始終を以下のムービーで見ることもできるので、こちらも必見です。
Making of the first 3D printed violin - 3Dvarius - N°1 named Pauline - YouTube
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