日本でもマイクロソフトが作ったSiriっぽい「Cortana」が利用可能に
Windows 10の目玉機能の一つに数えられているMicrosoftの音声認識パーソナルアシスタント「Cortana」が、日本でも利用できることが正式に発表されました。MicrosoftによるとCortanaは国や地域ごとに独自のローカライズされた「キャラクター」を持っており、Windows 10だけでなく、AndroidやiOSでの利用できるようになる予定です。
Cortana brings Cultural Savviness to New Markets | Blogging Windows
http://blogs.windows.com/bloggingwindows/2015/07/20/cortana-brings-cultural-savviness-to-new-markets/
Cortanaがどのようにローカライズされているのかは、以下のムービーを見ればよく分かります。
Cortana Expands to New Markets - YouTube
Cortanaチームのマーカス・アッシュさん。「Cortanaは、Windows 10のリリース時にはアメリカ、イギリス、中国、フランス、イタリア、ドイツ、スペインの7カ国でリリースされます」
「さらに、すぐに日本、オーストラリア、カナダ(英語版)、インド、さらに年内にはブラジル、メキシコでもリリースする予定です」
パーソナルアシスタント機能はユーザー個人だけでなく、その場所にあった地域のカスタマイズが大切であることが分かっているため、Cortanaのキャラクターはその地域ごとにカスタマイズされています。
流ちょうな中国語で歌をうたうCortana。Cortanaは各国の国歌を斉唱することもできます。
Cortanaチームのスーザン・ヘンドリッチさんは、「Cortanaは各市場ごとに個性をもたせています。私たちは、各市場ごとの専門スタッフにその地域ではどのような個性が求められているのかを、詳しく分析してもらいました」と述べています。
「例えば、中国ではパーソナルアシスタントの音声は『笑いかけるような明るい声』を好むことから、そのような明るい声にしています」
確かにCortana中国語版の音声は笑顔を連想させるような弾んだ声です。
他方で日本はよりフォーマルな社会であることから、「礼儀正しさ」を重視しています。
このため、Cortana日本語版は、なんと最初に「お辞儀」をするとのこと。
各地域の特性に応じたキャラクターにすることで、Cortanaはより使い勝手を向上させているというわけです。
「ある地域の文化を学んでローカライズすることで顧客満足度を高めようと考えています。Cortanaはその地域の『市民』の一人なのです」
各地域ごとにローカライズされたCortanaは、自虐的で皮肉を好むイギリス版や、アイスホッケー好きのカナダ(英語)版など、キャラクターの個性もカスタマイズされているとのこと。また、その地域の人が何に関心があるのか、どのような情報をほしがっているのかを最適化しているそうで、例えば中国で「天気」を尋ねると、天気予報だけでなく大気汚染情報も教えてくれるとのこと。中国版Cortanaに「天安門事件って何?」と聞けばどう答えてくれるのかは非常に興味深いところです。
なお、Windows 10の目玉機能としてとらえられているパーソナルアシスタントCortanaは、AndroidとiOSにも正式対応することが、Microsoftから発表されています。
Microsoftが音声認識アシスタント「Cortana」のiOS・Android対応を正式発表 - GIGAZINE
iOSのパーソナルアシスタントSiriと会話するCortanaの様子は以下のムービーで確認できます。
Siri vs. Cortana – What Did You Say? - YouTube
「ああ、なんて美しいの」と鏡を見ながら話すSiri。
「あら、Cortanaさん。あなたもすてきね」
「ありがとう。Windows mobileを搭載したHTC One M8なの」
「新しいフリップカバーは……」
「画面を閉じるとドット絵で情報を表示させられるのよ」
「メール受信も分かるし」
「電話にも出られるわ」
「私にだってフリップカバーはあるわよ」とSiri。
パタンとカバーを閉じると、もごもごとこもるSiriの声。
「何か言った?」というCortanaに対して「私もあなたのようなカバーが欲しい」とSiri。明らかに滑らかに話せるのはCortanaであることが比較ムービーで分かります。
また、Android版Cortanaのベータ版スクリーンショットもすでにリーク済み。
質問内容はビル・ゲイツの年齢で、Cortanaは「59歳です」と即答している模様。
Android・iOS・Windows 10 mobile搭載の主要モバイル端末で使えるCortanaは、もちろんデスクトップ版Windows 10でも使用可能です。なお、すでに東芝は、4K対応から格安まで、Cortana専用のファンクションボタンを搭載したノートPCをリリースすることが明らかになっています。
17.3インチ4K(3480×2160)対応モデルがある「Satellite S」は874.99ドル(約10万9000円)。1TBのHDDと128GBのSSDのデュアルドライブオプションがあります。
「Satellite Radius」は世界初の4Kディスプレイ搭載の2in1タイプPC。すでに2015年6月21日に14インチモデル、15インチモデルとものWindows 8.1搭載で発売済み。もちろんWindows 10への無償アップグレードに対応します。
360度フリップヒンジ搭載の「Satellite Fusion」は15.6インチディスプレイで、外部出力は4K対応。
Chromebook対抗の役割を与えられるであろう「Satellite C」は薄さ1センチメートル未満で、394.99ドル(約4万9000円)。すでにWindows 8.1搭載で発売済みですが、Windows 10に無償アップグレード可能です。
薄型でスタイリッシュなモデル「Satellite L」は15.6インチから17.3インチ。CPUはIntelだけでなくAMDもオプションで選択可能。17.3インチモデルは659.99ドル(約8万2000円)でWindows 10リリース予定日の2015年7月29日発売です。
なお、Windows 10の最新ムービーがこれ。Cortana以外にも顔認証ロック機能「Microsoft Hello」などのWindows 10の特徴的新機能を確認できます。
Introducing Windows 10 - The future starts now - YouTube
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