Googleの自作スマホ「Ara」にゼンハイザーがオーディオモジュールを提供
ドイツの老舗オーディオ機器メーカーのゼンハイザーが、Googleの主導するパーツ組み替え式自作スマートフォン「Ara」プロジェクトに正式に参入することになりました。これでAraでハイデフオーディオ対応スマートフォンを自作できることになりそうです。
Sennheiser shows two audio module concepts for Google Project Ara - AraPrototype.com - Google Project Ara News and Community
http://www.araprototype.com/news/sennheiser-finally-introduces-their-audio-modules/
Project Ara will include Sennheiser audio modules - Tech Gadget Central
http://techgadgetcentral.com/2015/03/01/project-ara-will-include-sennheiser-audio-modules/
モジュール組み替え式のスマートフォンプロジェクトをいち早く提唱して現在はAraプロジェクトに合流しているPhoneblocksチームがゼンハイザーのサンフランシスコオフィスを訪問して、Ara用のオーディオモジュール2種類について開発者から話を聞いているムービーがこれです。
Sennheiser Community Update - YouTube
ゼンハイザーのサンフランシスコオフィスでは新しい技術を使ったオーディオデバイスやソフトウェアを研究開発しています。
そのため、Ara用モジュールの開発も本国ドイツではなくサンフランシスコオフィスが主導しているようです。
ゼンハイザーのデザインエンジニアであるランス・ライハート氏はモジュール式スマートフォンのPhoneblocksのアイデアに共感したとのこと。
モジュールを組み替えることで自分の本当に欲しい端末を自作できるというアイデアは、より高品質なオーディオ性能をスマートフォンにも求めるユーザーにぴったりであり、ゼンハイザーとしてユーザーの要求に応じる必要があると感じたとのこと。
ゼンハイザーのAra用モジュールコンセプトの一つが「amphon」
Phoneblocksコミュニティで最も求められているのが「HDオーディオ」だったとのこと。多くの人がスマートフォンでも高品質なオーディオ性能を求めているというわけです。
amphonはこんなデザイン。
amphonにはエネルギー効率の高いG級アンプ用のチップを採用。
マイク・イヤホンジャックにもかなりこだわっています。ノイズを低減する高品質部品を採用することで、ミュージシャンが歌のアイデアを吹き込んだりジャーナリストがインタビューに使ったできるレベルの低ノイズかつクリアなサウンドを実現しようとしています。
さらに専用の低レイテンシー・デジタル信号プロセッサを搭載。高音質なサウンドの入出力を実現するとのこと。
また、ユーザーが好みの音を追求できるように、専用のオーディオカスタマイズソフトもリリースする予定です。
ゼンハイザーのもう一つのモジュールコンセプトが「PROTEUS」
PROTEUSは「音楽を二人で聴けるようにイヤホンジャックが2つあったらどんなにいいだろう」という書き込みがスタート地点。
「ならば、その願いをかなえましょう」と、ゼンハイザーは2つのオーディオジャックを備えたモジュールPROTEUSを開発中。
マイク兼イヤホンジャックなので二人で音楽を聴けるだけでなく、異なる方向からの音声をキャプチャーしたいというような要求にも応えられます。
老舗オーディオ機器メーカーもモジュール開発に参戦したことで、ますますAraスマートフォンの「自由度」が高まったと言えそうです。
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