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Mac用アンチウイルスソフト18種類のウイルス検出率をテスト、最も検出率が高かったのは?

by Tam Tam

Androidを対象としたマルウェアのテストが多いように、アンチウイルスソフトのテストはWindowsを対象としたものが多く、Mac OSをテストしたものはあまり見かけません。そこでAV-TESTがMacを対象に各ウイルスソフトのウイルス検出率をテストし、その結果が公表されました。

AV-TEST | Test Results | Comparative tests of antivirus software for Windows and reviews of anti-malware Apps for Android
http://www.av-test.org/en/press/test-results/

Mac Antivirus Test Reveals Winners, Losers
http://securitywatch.pcmag.com/security-software/326903-mac-antivirus-test-reveals-winners-losers

今回テストされたのは、以下の18種類のソフトウェア

avast! Free Antivirus 9.0 (41877)
AVG AntiVirus 14.0 (4715)
Avira Free Antivirus 2.0.5.100
Bitdefender Antivirus for Mac 2.21.4959
Comodo Antivirus 1.1.214829.106
Microworld eScan for Mac 5.5-8
ESET Cyber Security Pro 6.0.9.1
F-Secure Anti-Virus for Mac 1.0.282 (13406)
G Data Antivirus for Mac 2.30.5095
Intego VirusBarrier 10.8.1
Kaspersky Internet Security 14.0.1.46c
McAfee Internet Security 3.1.0.0 (1702)
Norman Antivirus for Mac 3.0.7664
Symantec Norton Internet Security 5.6 (25)
Panda Antivirus 10.7.8 (772)
Sophos Anti-Virus 8.0.23
Trend Micro Titanium 3.0.1251
Webroot SecureAnywhere 8.0.6.105: 181

テストではオンデマンドスキャンとオンアクセススキャンの2種類が実施され、以下のような結果が出ました。


Bitdefender・G Data・eScan(MicroWorld)・Normanのアンチウイルスソフトの検出率が100%で、Eset・F-Secure・Integoなどの商品が90%以上の検出率となりました。AV-TestのCEOであるAndreas Marxさんによると90%以上の検出率であればまずまずで、95%以上であれば非常に効果的と言えるそうです。一方でTrend Microのアンチウイルスソフトは2つのテストを通して平均38.5%の検出率で、McAfeeは26.5%、Webrootは19.7%に留まりました。なお、今回のテストではマルウェア以外のソフトウェアを誤ってマルウェアとして検出する商品はなかったとのことです。

これに対しWebroot副社長のPatrick Kennedyさんは「この結果には落胆しましたが、我々は最近テスト結果に影響を及ぼしたであろうソフトウェアのバグを発見しました。バグはすぐに商品から取り除かれる予定です」と語りました。またWebrootはオンデマンドテストにおいて、アーカイブファイルの中身をスキャンできませんでしたが、これに対しても「次のリリースでアーカイブファイルの中にあるマルウェアを検出する機能を加えます」とコメントしています。

またTrend Micro代表は「我々は目下Macのマルウェアや不要ソフトを検出できるように取り組んでいますが、テストではユーザーが検出したサンプルを優先的に使っていません」とコメント。またアンチウイルスソフトにはコンピューターを保護するためのレイヤーが複数あり、単純な検出テストでは動作しないものも含まれる点を指摘しました。そしてテストは8月に行われたのですが「9月1日までには100%の検出を約束します」と公言。


McAfee副社長のGary Davisさんもコンピューター保護のためには単純な検出以外のレイヤーがあることを指摘し、「McAfeeはユーザーをオンラインの脅威から守るために集中しています」と話しつつも、テスト結果は価値のあるものだと認めました。7月に行われたWindows XPのアンチウイルステストでMcAfeeは好成績を残しており、Mac OSに関してもテスト結果を生かして改良が行われていく予定です。

Marxさんによると「我々は毎日Windowsに対する40万もの新しいマルウェアと、5000ものAndroid向けマルウェアを登録してますが、Mac OSを対象とした悪意あるプログラムは月に100登録があるかどうかです」とのこと。このため、通常、Windowsを対象としたマルウェアテストでは10万のサンプルが用いられるのですが、Macを対象としたテストで使われたサンプルはわずか117。今回のテスト結果を見る際にはサンプル数の少なさを考慮に入れる必要があります。

by motoyen

各ソフトウェア開発元の代表がコメントしているように、アンチウイルスソフトには単純な検出以外の方法も使われているため、今回の結果を受けて「90%以上の検出率を誇ったソフトウェアが優秀で、そうでないものは使えない」とは断言できませんが、少なくともテスト結果を真摯に受け止めたソフトウェアから順に、大幅に改善されるはずです。

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in ソフトウェア, Posted by darkhorse_log

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