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2010年上半期の最強アンチウイルスソフトが決定

by US Army Korea - IMCOM

偽セキュリティソフト「Security Tool」が猛威を振るったのはつい先日の話ですが、この被害が拡大した一因にはシェアの多くを占めているアンチウイルスソフトがこの「Security Tool」に対応していなかったというのも挙げられます。つまり、アンチウイルスソフトを入れていたおかげで助かった人がいた一方で、ソフトを入れていたにも関わらず感染した人も多数いたというわけ。

では、一体、どのアンチウイルスソフトを使えばよいのでしょうか。アンチウイルスソフトのテスト機関「AV Comparatives.org」が2010年8月に行ったウイルス検出テストの結果が発表され、上半期の優れたアンチウイルスソフトが明らかになりました。

今回感染を免れた人も、感染してしまってソフトの乗換を考えているという人も、どういうソフトが上位に入っているのか確かめてみてください。
[PDFファイル]AV Comparatives On-demand Detection of Malicious Software

AV Comparatives.orgは年2回、定例の「ウイルス検出テスト」テストを行っています。内容はウイルスのほかにワーム、トロイの木馬、ボット、スクリプトなど、合計約90万種ほどのマルウェアの検出で、その検出率と誤検出数との相関によってソフトを評価しています。

テストに用いられたソフトは以下の20本。
avast! Free Antivirus 5.0.594
AVG Anti-Virus 9.0.851
AVIRA AntiVir Premium 10.0.0.63
BitDefender Antivirus Pro 14.0.23.312
eScan Anti-Virus 10.0.1058.677
ESET NOD32 Antivirus 4.2.58.3
F-Secure Anti-Virus 10.50.197
G DATA AntiVirus 21.0.3.1
K7 TotalSecurity 10.0.0040
Kaspersky Anti-Virus 11.0.1.400(a)
Kingsoft AntiVirus Pro 2010.07.27.193
McAfee AntiVirus Plus 14.5.113
Microsoft Security Essentials 1.0.1963.0
Norman Antivirus & Anti-Spyware 8.00
Panda Antivirus Pro 10.00.00
PC Tools Spyware Doctor with Antivirus 8.0.0.594
Sophos Anti-Virus 9.5.1
Symantec Norton Anti-Virus 18.1.0.30
Trend Micro Titanium AntiVirus+ 17.50.1366.0
Trustport Antivirus 5.0.0.4134

検出率で並べると第1位はG DATAで99.9%、その後第7位のF-Secure、e-Scan、Pandaまで10製品が99%台でした。

◆検出率ランキング
第1位:G DATA(99.9%)
第2位:Trustport、AVIRA(99.8%)
第4位:McAfee(99.4%)
第5位:Avast、BitDefender(99.3%)
第7位:F-Secure、e-Scan、Panda(99.2%)
第10位:Symantec(98.7%)
第11位:ESET(98.6%)
第12位:AVG、Kaspersky(98.3%)
第14位:PC Tools(98.1%)
第15位:Microsoft(97.6%)
第16位:Sophos(96.8%)
第17位:Norman、K7(96.6%)
第19位:Trend Micro(90.3%)
第20位:Kingsoft(80.1%)

また、未感染ファイルに対して警告を出してきた数では以下のような順位になりました。高順位ほど誤検出数が少なかったことになります。

◆誤検出の少なさランキング
第1位:F-Secure(2件)
第2位:Microsoft(3件)
第3位:BitDefender(4件)
第4位:eScan(5件)
第5位:ESET(6件)
第6位:PC Tools(7件)
第7位:Avast、Symantec(9件)
第9位:AVIRA(10件)
第10位:Sophos(13件)
第11位:G DATA(15件)
第12位:AVG、Trustport(19件)
第14位:Trend Micro(23件)
第15位:McAfee(24件)
第16位:Kingsoft(45件)
第17位:Kaspersky(46件)
第18位:K7(50件)
第19位:Norman、Panda(98件)

そして、スキャンスピードで並べるとこのようになります。テストで使用されたのは上記の誤検出テスト時に使用された未感染ファイル群です。

◆スキャン速度ランキング
第1位:Avast(17.2MB/秒)
第2位:AVIRA(15.1MB/秒)
第3位:Panda(14.6MB/秒)
第4位:Symantec(13.3MB/秒)
第5位:AVG(13.0MB/秒)
第6位:Trend Micro(12.8MB/秒)
第7位:McAfee(12.3MB/秒)
第8位:BitDefender(12.1MB/秒)
第9位:F-Secure(11.9MB/秒)
第10位:K7(11.7MB/秒)
第11位:Kingsoft(11.6MB/秒)
第12位:Sophos(10.6MB/秒)
第13位:G DATA(10.3MB/秒)
第14位:Kaspersky(9.8MB/秒)
第15位:PC Tools(9.7MB/秒)
第16位:ESET(9.6MB/秒)
第17位:Trustport(9.4MB/秒)
第18位:eScan(8.9MB/秒)
第19位:Microsoft(5.9MB/秒)
第20位:Norman(4.4MB/秒)

これらの数値のうち、検出率が98%~100%で、誤検出数が15件以内だったものが「ADVANCED+」ランクを与えられています。「ADVANCED+」だったのはG DATA、AVIRA、Avast、BitDefender、F-Secure、eScan、Symantec、ESET、PC Toolsの9製品


検出率95~98%で誤検出数が15件以内、あるいは検出率98~100%で誤検出数が15件~100件の製品は「ADVANCED」ランク。これはTrustport、McAfee、Panda、AVG、Kaspersky、Microsoft、Sophosの7製品が該当します。

それに続くのが「STANDARD」。検出率90~95%で誤検出数15件以内、あるいは検出率95~98%で誤検出数16~500件、検出率98~100%で誤検出数101~500件のもので、Norman、K7の2製品が該当します。

検出率が90%未満、あるいは検出率が90~95%で16件以上の誤検出、検出率95%以上で500件以上の誤検出のものは「TESTED」に分けられます。Trend MicroとKingsoftが該当します。

偽セキュリティソフト「Security Tool」のケースではアンチウイルスソフトを入れていても感染してしまったという事例が報告されているので、できるだけ性能の高いアンチウイルスソフトをインストールするようにしましょう。特に、今回のランキングで検出率があまり高くないと報告されたソフトを使用している人は、注意した方がいいかもしれません。

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in ソフトウェア, Posted by logc_nt

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