好みのモジュールを組み合わせて自作するGoogleスマホ「Ara」の最新動画が公開されパーツの固定方法などが明らかに
GoogleのAdvanced Technology and Projects(ATAP)と呼ばれる研究チームが開発中のスマートフォン「Ara」は、好みの機能を搭載したパーツ(モジュール)を選んで装着することで自分好みのオリジナルスマートフォンをカスタマイズでき、最小構成なら50ドル(約5000円)という超低価格スマートフォンも作れるため、非常に注目を集めています。プロジェクトAraの前身であるカスタマイズ・スマートフォン「Phonebloks」のプロジェクトメンバーがGoogleを訪れ、ATAPチームがAraを開発する様子をムービーで公開しており、モジュールを「磁石」を利用して固定する方法などが明らかにされています。
Phonebloks update - The team behind Ara - YouTube
Araのテスト機を前に笑顔の技術者。
これがAraのアプリケーション・プロセッサ・ボードというテスト用開発ボード。基板には、スマートフォン用のディスプレイも接続されています。
ディスプレイはタッチ操作可能。
この開発ボードのOSはもちろんAndroidです。OSだけでなくアプリケーションソフト・ドライバなどのテストが行われています。
Araはモジュールを「endoskeleton(骨格)」と呼ばれるフレームパーツに装着することで好みのオリジナルスマートフォンを作れるという特徴がありますが、モジュールの装着には「electro-permanent magnets(電子式・永久磁石)」という技術を用いるとのこと。
endoskeletonにモジュールをスライドさせてはめ込み……
ライトが光ってマグネットでしっかり固定されたことが示されました。
モジュールはただ単に装着しただけでは簡単にスライドして外れてしまいます。
そこでATAPチームはelectro-permanent magnetsを使って、モジュールを装着した後に磁力によってしっかりと固定する仕組みを採用しています。
ムービーではelectro-permanent magnetsの技術的な情報は明らかにされていませんが、アプリなどAraスマートフォンから操作することでマグネットによる固定・解除を行えることが予想できます。
Araは、サイズ違いで3種類のendoskeletonフレームが用意されている模様。
ディスプレイ配置も選べるようです。
「Araなら、めまぐるしく移り変わる日常に合わせてスマートフォンを変化させられる」とのこと。
また、モジュールの外装デザインは、3Dプリンターを使って自由自在にアレンジ可能。
モジュール自体がドレスアップパーツを兼ねているようです。
立体的な外装デザインは、3Dプリンターならでは。
Araには外観、モジュールの組み合わせ、ユーザーインターフェースを自分好みにデザインするための専用アプリも開発されているとのこと。
できる限りシンプルにデザインすることで、ユーザーは自分にとって特別なスマートフォンを手に入れられると開発チームは考えています。
Googleは2014年4月15日・16日にAra開発者会議「Ara Developers Conference(ADC)」を開催し、その様子をインターネットでリアルタイム配信する予定だとのこと。より詳細なAraの写真やムービーが公開されることが期待されます。
◆つづき
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