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USB 3.1の新機能は新型コネクタだけではなく強力な電力供給・AV機器接続なども


リバーシブルタイプのUSB端子を制定したことで注目の集まるUSB規格の最新バージョンとなるUSB 3.1規格ですが、2014年4月2日から中国・開催されているIDF14 Shenzhen(インテル・デベロッパー・フォーラム2014)で行われたプレゼンテーションで明らかにされたのは、従来のUSB規格の枠を超える新たな機能の数々でした。

USB 3.1 10Gbps, Power, Displays and Connectors
http://www.umpcportal.com/2014/04/usb-3-1-10gbps-power-displays-and-connectors/

現地で行われたプレゼンテーションのスライドの中身がこのPDFファイル。

Enabling the Single Connector Client Platform Using USB 3.1 and the New USB Type-C Connector
(PDFファイル)https://intel.activeevents.com/sz14/connect/fileDownload/session/3446B9E71F4FD3D70D8FB478DA239801/SZ14_HSTS002_100_ENGf.pdf

◆USBだけで全ての周辺機器を接続
最大で10Gbpsの転送速度をいかし、PC周辺機器を全てUSB 3.1で接続するというコンセプト。従来から利用されていたキーボードやマウス、外付けストレージなどの周辺機器の接続に加え、ネットワークやディスプレイ、オーディオ、そして電源周りまでもがUSB接続で実現するという規格です。


USBケーブルで接続するだけで、1080p以上のHD映像の転送、SSDやHDDなどのストレージ接続、電源供給を行えるようになるとされています。


複数の端子形状が存在していた従来のUSBケーブルでは機器間の接続に支障をきたすこともあったためか、USB 3.1ではコネクタ規格を新たに制定して両端で同じ形状のものを使うことに変更されました。さらに、小型化によりあらゆるデバイスとの接続を容易にすることが狙いとされています。コネクタのサイズは最大で8.3×2.5mmとなり、表裏どちらでも挿すことができるリバーシブルタイプになることが発表済み。転送速度は5Gbpsと10Gbpsの2つの規格が存在している模様です。


◆最大100Wの電力供給が可能なUSB PD(Power Delivery)
すでにUSBケーブルを使った電力供給は実用化されていますが、USB 3.1に含まれるUSB PDではさらに大容量の電力を取り扱うことが可能になります。最大で10Wまで供給可能でモバイル端末などへの給電が想定されるPROFILE 1から、100Wの電力を供給できるPROFILE 5まで5種類のプロファイルが制定されています。USBケーブルは従来のものとの互換性が保たれているようですが、PROFILE 4はMicro-USB端子、PROFILE 5は通常サイズのUSB端子に限定されています。


USB PDに対応したケーブルや機器には、以下の新しいアイコンが表記されることになります。


◆AV機器をUSBで接続する「USB AV」
従来の専用ケーブルにかわり、映像や音声データをUSBケーブルで転送するのがUSB AVです。これを使うとマルチディスプレイ環境の構築やプロジェクター接続などの際にも複数の種類のケーブルを用意する必要がなくなります。


9.8Gbpsの転送速度を持つUSB AVは、10.2GbpsのHDMI 1.4と同等の転送能力を備えており、4K/30fpsの映像まで対応が可能とのこと。


このように、規格上では従来にはない強力な実力を備えたUSB 3.1がどのように普及するのか、関心の集まるところです。

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in ハードウェア, Posted by darkhorse_log

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