取材

歩行者・自転車と鉄道が並んで渡れた「淀川橋梁(赤川鉄橋)」とおおさか東線の工事進捗を見てきた


大阪市東淀川区と旭区を結ぶ城東貨物線の淀川橋梁(赤川鉄橋)には鉄道の真横に人や自転車が渡れる仮橋(赤川仮橋)が設置されていて、長らく地元の人の通行路として使われてきましたが、城東貨物線がおおさか東線として旅客路線化されることになったため2013年10月31日をもって人の通行ができなくなりました。あれから5ヶ月経って、おおさか東線の工事は進んだのか、ちょうど通行禁止になる直前の写真も発掘できたので、ビフォーアフターという形で現状を確認してみました。

場所はこのあたり、マップ左側の鉄道橋が淀川橋梁。現状の最寄り駅は東淀川区(北岸)側が阪急の淡路駅、旭区(南岸)側はどこの駅からも遠く市バスか都島区バス利用になります。


赤川仮橋閉鎖前
まずは2013年10月に訪れたときの写真から。旭区側からアプローチしていて、これは城東貨物線が城北公園通をまたぐところ。向こう側の盛り土にはブルーシートがかけられています。


城東貨物線は単線ですがおおさか東線は複線になるので、そのための工事が進められています。


橋梁に最寄りのバス停は都島区バスの「赤川3丁目北」でしたが2014年3月31日をもって運行が終了。このため、大阪市バス(10系統・34系統・57系統)の「赤川3丁目」バス停が最寄りです。


橋梁へ向かう堤防へ上がる階段。


上がるとこんな感じで、まもなく仮橋が廃止になるということで多くの人が集まっていました。


橋の上には人がてんこ盛り。


テレビのカメラクルーも来ていました。


これが閉鎖のお知らせ。


仮橋は以前は木製でしたが、末期は渡りやすいようにと鉄板が敷かれていました。(鉄製にはなっていないとのタレコミ、ありがとうございます。)


真横にはこのように貨物線が走っています。むしろ、仮橋の部分は本来複線として使われるべきところを人や自転車のための橋として使っていたという形。


仮橋は行き違うのも大変なぐらいの人の数。


淀川橋梁から東を見ると、菅原城北大橋が見えます。仮橋閉鎖後の迂回路として案内されているのがあの橋。


橋を渡るのにかかった時間は約10分。


振り返るとこんな感じで、まっすぐに線路が延びています。


橋梁の北側も工事が進んでいました。


と、そこへ貨物列車がやってくるぞとざわめきが。カメラを向けてみると「貨物列車」ではなく、単行の機関車でした。

淀川橋梁(赤川鉄橋)を渡ってくるEF66 113単行 - YouTube


工事が終われば、ここを旅客列車が走ることになるわけです。


赤川仮橋閉鎖から5ヶ月後
閉鎖から5ヶ月経って、橋が通れなくなった以外に何か変わっているだろうかと見に行ってみたのですが、まず堤防へ上がる階段の横にスロープが整備されていました。


閉鎖済みのお知らせ。


外観は同じなのですが、もう人が歩いて橋を渡ることはできません。


下からのぞきこんでみたり。


工事は確実に進んでいるようでした。今後、仮橋にしていた部分に線路を敷いていったん貨物線を切り替え、現在使用している線路の整備が行われるとのこと。


では、もう淀川橋梁は渡れないので、上流にある菅原城北大橋へ向かいます。


堤防上の歩道を歩くこと約15分で菅原城北大橋の南岸側に到着、ここからスロープで橋に上がれるようになっています。このスロープは迂回路として使うために新たに作られた部分かと思ったのですが、以前から設置されていたものだとのタレコミがありました。


橋の長さは淀川橋梁とそれほど変わらないはずですが、かなり印象が異なります。


車道の両側に歩道が整備されています。


菅原城北大橋から淀川橋梁を見るとこんな感じ。


北岸側も南岸側と同じように、スロープ経由で堤防上の遊歩道に直接降りられるようになっています。こちらのスロープは赤川仮橋が閉鎖されて迂回路になるため、堤防の遊歩道から直接アクセスできるようにと整備されたもの。


スロープ下にあった橋の名前を刻んだ石はかなり新しめ。


ゴトゴトと音がするので淀川橋梁の方に目をこらしてみると、何両ものコンテナ車を連ねた貨物列車が走っていくところでした。


約15分で淀川橋梁の北岸側に到着。


このように迂回路の案内が出ています。


先ほど貨物列車が走ってきた橋の上。


そして反対側、こちらの工事は確実に進んでいるのが分かります。


今回はさらに北側へとおおさか東線の工事を追っかけてみました。


淀川橋梁から北へ抜けた城東貨物線は、吹田駅の南西側でJR京都線と合流します。しかし、おおさか東線は神崎川を渡るあたりで西へカーブして新大阪駅へ向かいます。下記地図でいうと、右下から来た鉄道の線が神崎川にかかるあたりが分岐点。


その地点ではおおさか東線の橋がちょうど作られているところでした。


左側に架かっている橋が現在の貨物線のもの。ちょうど神崎川の直前で分かれて、おおさか東線はカーブしていくことになります。


工事地点には状況が写真付きで貼られていたので、ここからどのようなルートが予定されているのかが把握可能。


先ほどの写真に従い、おおさか東線が描くカーブを追いかけてみます。地図で見ても、右下から左下まで逆U字型の土地がおさえられているのが確認可能。


この逆U字型がまさにおおさか東線の路線用地で、府道14号線との交点にはすでに道路をまたぐ橋が設置されていました。


西側を見るとさらに橋脚が続いています。


「つながるネットワーク、ひろがる未来 おおさか東線 鉄建」


このあたりは「東海道こ線橋工区」という名前がついています。東側からJR京都線に近づいてきたおおさか東線は高架のままJR京都線をまたぎ、西側に並走する形を取ります。


JR京都線に近づいた辺りはかなりできあがってきています。


おおさか東線はこの逆U字の一番膨らんだところに駅を設置する予定になっています。Googleマップだとどんどん状況が更新されるため、下記は駅工事中当時の写真を掲載しています。


Googleマップで見ると現状はこんな感じ。


そのため、南吹田駅前立体交差事業が行われています。なお、駅名は仮称だと「西吹田」でした。


道路はJR京都線西側にある吹田市水道局の前から線路をまとめてくぐって東側へ抜けることに。


東側には南吹田駅前のロータリーが作られることになるようです。


現在工事が進められている区間は2018年度末に開業予定です。

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in 取材,   乗り物,   動画,   ピックアップ, Posted by logc_nt

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