ライター未経験の僕が1年間GIGAZINEで記事を書いて得たもの
旅に出ると、感動を誰かに伝えたくなるものです。ひとりで見る景色も良いですが、それをたくさんの人と共有することができた時、無情の喜びが込み上げてきます。僕にとってGIGAZINEでの連載は最高の手段でした。
世界新聞特命記者の清谷啓仁です。海外放浪中のわたくし、インドの最南端カニャークマリにいます。ここからチェンナイを目指し、カンボジアへと向かう予定です。
カニャークマリは赤い印の辺り
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カニャークマリにある岬。ベンガル湾、インド洋、アラビア海という3つの海がぶつかるところです。
思えば、GIGAZINEで記事を書き始めたのは、僕が旅に出る直前に世界新聞デスクの松崎敦史氏からこんなDMをもらったことがきっかけでした。
「こんにちは!さっきフォローしてもらった松崎です。プロフ読んだんですが、清谷さん、ライターとか興味あります?」(2012年10月31日Twitterより)
僕は少々戸惑いながらも(だってライターとかやったことないし……)、「はい、興味あります!」と勢いで答えたのでした。その後、デスクと会って、GIGAZINEでの連載を一緒にやらせてもらうことになりました。
薄くて軽いMBAは、旅をしながら記事を書くのに手放せない存在でした。
下記はこれまで僕が旅をしながら作った20本の記事の中から、反響が大きかった10本です。これらはすべて僕がネタを拾って(取材して)、デスクが編集するというかたちで作成してきました。
「さけるチーズ」が参考にしたというメキシコのチーズを現地で裂きまくってきた
「目を疑いたくなるようなことは多々あります」とグアテマラで起業した日本人起業家が語る
カリブ海のウティラ島にて4日間2万8000円でダイビングライセンスを取ってみた
日本アニメへのパトスを感じずにはいられないコスタリカのコスプレイヤーたち
エクアドルのバナナ博士が語る「バナナにバナナ狩りがない理由」
盗まれたiPhoneを探してエクアドルの「泥棒市」に行ってきた
ブラジルの「すき家」で何かが違うGYU-DON(牛丼)を堪能
いやー書きましたねぇ。どの記事も何かと思い出深いです。
せっかくなので、今回はデスクからの質問に答える形で「旅をしながらライターをするということ」について考えてみようと思います。
Q:
これまで20本記事を作ってきたけど、GIGAZINEでライターをやってみた感想は?
A:
とにかく楽しかったというのが一番です。ネタを探し、デスクとあれこれ相談しながら面白く書き上げ、それを読者に問うという。自己満足ではなく、自分の旅がこうして形に残っているのは嬉しいものです。
いつもこんな感じで取材しています。
自撮りは何回やっても難しいです(笑)
Q:
GIGAZINEで書いてよかったなと思うことは?
A:
GIGAZINEに記事を載せることで多くの人に読んでもらえます。多くの人と感動を共有できるのは、個人ブログではなかなか味わえない経験だと思います。あとは、たまに僕の記事を読んだことがあるという人と旅先で会ったときは感動です。
ブラジルの友人と呑んでます。一人旅もいいですが、こうして喜怒哀楽を共有できるのも旅の醍醐味です。
Q:
逆に、GIGAZINEで書いてしんどかったことは?
A:
連載なので、どうしても締切があります。1年間旅をしましたが、締切日を意識しなかったことはないです。僕は常に何かをやっていたい性格なので、締切日を嫌に思ったり、あまり気にすることはありませんでしたが。
Q:
旅をしながら記事を書くことのメリットは?
A:
物事に対するアンテナの感度が鋭くなることだと思います。普通に旅をしていたら見過ごしてしまうようなことでも、常にネタを探そうと構えていると、思わぬ発見や出会いがあったりします。また、記事としてアウトプットすることで、自分の考えが整理できたこともよかったです。
見落としがちな道端の広告にも反応できたりして……
実際にこの広告を見てコスタリカのコスプレイヤーたちを取材しに行きました。
Q:
デメリットは?
A:
人に読んでもらうことを前提とした記事を書くには、それなりの時間を確保しなければなりません。本当に自由な時間がほしかったり、日本社会から一切離れたいという方にはオススメできないです。
たまには息抜きも必要です。
Q:
一番印象に残っている記事は?
A:
コスタリカで取材した「日本アニメへのパトスを感じずにはいられないコスタリカのコスプレイヤーたち」の記事です。イベントには何千人もの参加者がいたのですが、日本文化が海外でどのように普及しているのかを目の当たりにした瞬間でした。あと、コスプレをしているコスタリカ人は超がつくほどかわいかったので(笑)。
顔がにやけていますが、これも取材のうちです(笑)
Q:
作るのに「苦労したなぁ」と思う記事は?
A:
面白いネタを発見しても、そこへのアプローチが分からないときは結構困ります。例えば、エクアドルで書いた「エクアドルのバナナ博士が語る『バナナにバナナ狩りがない理由』」の記事。連絡手段も分からない、どこに行けばいいのかも分からないなど、ナイナイづくしのケースがたまにあります。手を尽くした結果、間接的に紹介していただくことができて、この取材は実現しました。やりがいはメチャクチャありましたが、骨の折れる仕事でした。
農園主の田邊正裕さんには本当によくしていただき、バナナ農園を隅から隅まで案内していただきました。
普通に旅をしていたら、こういうところはあまり訪れる機会がないかもしれません。
Q:
ライターをやったことで学んだことは?今後どんな風に活かせそう?
A:
一番は「人に伝える」ということ。表現の先には必ず、受け手がいます。記事を書くことに限らず、これは様々な仕事で共通して言えることだと思います。たとえどんな仕事をするにしても、人に伝えることは避けては通れません。
Q:
ぶっちゃけ、デスクってどんな人?
A:
3度の飯より記事を愛する男……です(笑)。ネタや表現の幅も広いので、いつも頼りになります。おそらく一人で記事を書いていたら、どこかで心が折れていたように思います。たまに無茶ぶりをされることもありますが、それも記事を愛するがゆえです(笑)
さて、今回こうやってまとめ的な内容になっていることには理由がありまして……
実は……3月に帰国します!!
というわけで本題です。僕の後釜、「第2代世界新聞特命記者」を募集させてください!
「第2代世界新聞特命記者」募集要項
◆やること
世界新聞特命記者として月2回GIGAZINEへ記事を寄稿します
◆掲載までの流れ
デスクと記事の内容を相談→取材→記事作成→デスクが編集→GIGAZINEに掲載
◆応募条件
・2014年4月〜2015年4月の期間、海外を旅しながら記事が書ける方(世界一周のように各地を点々としながら記事が書ける方)
・ライター志望の方(学生可)
・顔出しOKな方
◆契約期間
2014年4月〜2015年4月
◆募集人数
1名
◆報酬
応相談
◆更新頻度
月2回(年間24回)
◆応募方法
世界新聞のサイトに設置されているこちらの応募フォームから、題名を「第2代世界新聞特命記者」にして、1.氏名、2.年齢、3.旅のルート、4.現住所、5.志望する理由(400字以内)、6.ライター経験(あれば)、の6点を明記し送信してください。今回の募集に関して、質問を受けることは一切できませんのでご了承ください。
◆応募締め切り
2014年2月16日
◆選考フロー
1次選考(いただいた情報を元に2次選考に進んでいただく人にのみご連絡します)→2次選考(デスクと面談)→合格
以上、旅を旅で終わらせたくない方からのご応募、おまちしています!
文・取材:清谷啓仁
http://kiyotani.com
監修:世界新聞
http://sekaishinbun.net
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