Googleグラス着用者お断りのレストランがシアトルに出現
アメリカ・シアトルのレストラン「Lost Lake」で、Googleグラスを着用したまま入店しようとした客が追い出されるという出来事が起こりました。その当事者であるニック・スターさんは、そのときの様子を自身のFacebookページで以下のように振り返っています。
Seattle Restaurant Boots Google Glass-Wearing Patron | News & Opinion | PCMag.com
http://www.pcmag.com/article2/0,2817,2427804,00.asp
その日、ニックさんがGoogleグラスを着用したまま「Lost Lake」に入店すると、すぐにレストランの女性店員がやってきて、Googleグラスの着用は許されないことをニックさんに告げました。
Lost Lakeのオーナーは、Googleグラスの着用を禁止する方針を打ち出した「5 Point Cafe」というカフェのオーナーでもあり、そのことを知っていたニックさんは「5 Point CafeでGoogleグラスの着用が禁止されているのは知っています。しかし、このレストランでも同じ方針なのかどうか、確認をしてください」と頼みましたが、店員は拒否。納得のいかないニックさんは店の責任者との話を要求したところ、応対していた女性店員が当日の責任者だったそうです。
店を出ることを余儀なくされたニックさんはFacebookで、「Lost Lakeはサイト上で『Instagramで#LostLakeとタグを付けて写真を投稿してくださいね』と呼びかけているのに、どうしてGoogleグラスの利用を禁じるのでしょうか?」と記しています。
By Michael Praetorius
ニックさんのGoogleグラス騒動が起こってからすぐ、Lost Lakeは公式Facebookページで、「ごく最近、店内でGoogleグラスを着用し操作している無礼なお客様に退店してもらうという出来事がありました。そこで、この場で当店の公式ルールを明示します。当店では、Googleグラスを着用し、許可なく店内や他のお客様を撮影する人のご利用をいかなる場合でもお断りします。Googleグラスを着用しているお客様は、直ちに着用をやめるか、店を出るよう促されるでしょう。異議がある方は、騒ぎ立てることなくすみやかに退店するようお願いします」と表明しています。
アメリカのほとんどの州で、公共施設のルールとして、店にはお金を払わない客を店外に追い出す権利が与えられていますが、「客がお金を払わない」ことの根拠として人種・性別・身長・体重は理由にしてはならないと定められています。今回、Googleグラスを着用していたニックさんが店を追い出されたのは、お金を支払うかどうかではなかったものの、「根本的な原理は同じだ」とマルフィー記者は捉えています。
By danishdynamite
マルフィー記者の主張は、Googleグラスで写真を撮る客と、スマートフォンであたかもネットサーフィンをしているふりを装いながら他の客を隠し撮りする行為には大きな違いはなく、店がスマートフォンの使用は禁じずにGoogleグラスの利用だけを禁止することは、人種・性別・身長・体重などによる理由付けと同様、合理的な理由にはならないはずだというもの。今後、Googleグラスのようなウェアラブルデバイスは数が増えてくることになりますが、スマートフォンと同じ地位を得ることができるのでしょうか。
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