約1億円で壁画が落札される「バンクシー」の作品を1点6000円で路上販売するとどうなるのか?
著名な音楽家が地下鉄でバイオリンを演奏したところ、最も注意を払ったのは3歳の男の子だったという記事が2007年にワシントンポストで公開されましたが、それとよく似たコンセプトで、2013年6月に110万ドル(1億800万円)で壁画が落札されたBanksyさんのスプレーアートを路上で販売したらどうなるか?ということを実験してみたムービーが「Art Sale」です。
Art Sale - YouTube
パラソルの横にあるスペースがBanksyさんのスプレーアートを販売している場所。
11時15分。無人です。
作品は1点6000円で販売されています。
通行人は見向きもせずにスプレーアートの前を通り過ぎていきます。
なお、Banksyさんはプロフィールも謎に包まれた覆面芸術家なので、露店に座っているおじいちゃんはBanksyさんではありません。
12時30分。暇すぎてか、おじいちゃんは大あくびしています。
午後1時、まだまだ売れません。
むなしく主張する60ドル(約6000円)の値札。
午後1時半。おじいちゃん、昼食。
通りかかった女性がちらっとスプレーアートを見ますが……
立ち止まることなく通り過ぎます。
午後2時半。依然として無人です。
露店の後ろでは、何往復目かの観光客用の馬車が走っていきました。
そして午後3時半、初めての売上。半額に値切った後、女性が子ども用に小さなキャンバスを購入していきました。
作品を青いビニール袋に詰めてもらいます。
購入するとプレッツェル片手にそそくさと去っていきました。
露店の前にお客さんの姿がちらほら。
女性が大きめのキャンバスを抱えています。
午後4時、ニュージーランドからやって来た女性が2つの作品を購入。
こちらも青い袋に詰めてもらい固く握手。
キスで感謝の気持ちを示すおじいちゃん。
午後になると道全体の人通りも増えてきました。
青いシャツの男性の注文でフェンスからスプレーアートを取り外すおじいちゃん。
午後5時30分に4つの作品を購入した男性は家を装飾中で、壁に飾るものを探していたところだったとのこと。
袋に入りきらず、一部手持ちです。
おじいちゃんが感謝の気持ちを示してハグ。
両手に絵を抱えて男性は去っていきました。
そして……
午後6時、店じまい。
1日で受け取ったお金はトータルで420ドル(約4万1000円)でした。
Banksyさんは社会風刺的グラフィティアート、ストリートアートを世界各地にゲリラ的に描いており、メトロポリタン美術館や大英博物館などの館内に自分の作品を無断で展示し、しばらくの間誰にも気づかれず展示され続けたことが話題となりました。
なお、Banksyさんの作品は以下のウェブサイトから見ることができます。
Better Out Than In
http://www.banksyny.com/
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