1日100リットルの飲料水を空気中の水分から生産するハイテク看板
蒸し暑い日は外を出歩かずに済ませたいものですが、日本以上に湿度の高いペルーのリマでは降水量が低いために水不足が問題になっています。このため、空気中の水分を集めて濾過し、飲料水を作り出すというハイテク看板が実用化されています。
Drinking Water out of Air - YouTube
ハイテク看板を開発したのはUTEC(University of Engineering and Technology of Peru)。
ペルーの首都であるリマ周辺は、湿度が高く降水量が少ない海岸砂漠地帯です。
「私たちの住む地域では、水はほとんど井戸から汲み上げていますが、あまりきれいではなく汚れた水です」と語るBujama地区の住民。
年間の降水量は0.51インチ(約13mm)。「毎時13mmの雨」はちょっと強い雨と表現されるぐらいの規模ですが、1年間でこの数字だとほぼ雨が降らないといっても過言ではないぐらいの少なさ。
これに対して、大気中の湿度は98%にも達します。
自分たちの国のために、UTECは看板に目をつけました。
エアフィルターを通して空気中の水分を内部に集め、集まった水分をカーボンフィルターで濾過し、飲料水が冷却タンクに貯水されるという仕組み。
タンクには20リットルの水が貯水可能で、蛇口からは簡単に清潔な飲料水が手に入ります。
看板の内部には送水チューブが何本も伸びており、コンピューターにより制御されています。
蛇口のボタンを押して水をくむ様子。
生産量は3ヶ月で9450リットル。これは何百世帯もの家族が1ヶ月に消費する水の量に相当します。
何もない空気中から毎日約100リットルもの水を生産しています。
もう水不足におびえる必要はありません。
雨がほとんど降らないことからペルーでは水不足は深刻な問題で、住民は「私たちに生活を与えてくれた」とさらなる普及を望んでいます。
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