Google Glassを徹底的に分解したレポートが登場、何を詰め込んでいるのか?
まるでメガネのように耳にかけて着用できるコンピュータ「Google Glass」が4月から開発者らに向けて提供されていますが、いったい小さな本体の中にどういったものを詰め込んだらこれだけの機能が実現できるのか、分解する人々が現れました。
Google Glass Teardown
http://www.catwig.com/google-glass-teardown/
Google Glassは一般のお店で入手することはできないので、まずは購入の申込みをして、マウンテンビュー(カリフォルニア州)・ロサンゼルス(カリフォルニア州)・ニューヨーク(ニューヨーク州)の3ヶ所にあるGoogleの「グラス・スタジオ」で本人が受け取りをしなければいけません。
「ガレージ」と呼ばれるスペースでGlassのセットアップを行います
Glassのフレームはオレンジ、青、白、黒といくつか色のバリエーションがあります
オレンジ色のGlassに決めました
マウンテンビューのグラス・スタジオでGlassの受け取りを完了
これはGlassで撮影したGoogleのマウンテンビューグラス・スタジオ
Glassで撮影した帰り道
同じくGlassで撮影したレストラン
帰宅してGlassを解体するためのスタジオを作っている様子をGlassで撮影
ということで、持って帰ってきたGlassを分解していきます。まずはチタンフレームを取り外します。
これはネジ留めされているだけなので、簡単に外すことができました。
ちなみに、このチタンフレームを留めてある内側の部分にシリアルナンバーが書かれています。
ここからはプラスチックの外装を剥がしていきます。
もしも中にエポキシ樹脂が詰まっていたら分解するのが大変だったところですが、そんなこともなくパキパキとパーツを外していき……
まずはメインプリズム周辺が露わに。
弦の部分はかなり強引にゴリゴリと開けています。
その結果、プリズムを保持しているパーツの周辺がすべてオープンな状態になりました。
ちなみに、メガネ着用者がGoogle Glassをつける場合、オーバーグラスのようにかける必要がありましたが、チタンフレームを外したことでこのようにGlass搭載メガネを作ることができました。
外観だけだとうまくできているように見えますが、実用途では使えないとのこと。Googleは今後、こういった普通のメガネでも使えるように対応していく予定。
分解を続けます。サイドケースには……
タッチパッドボードが入っています。
Google Glass登場時のムービーでは音声操作しかしていなかったのでそちらが有名ですが、弦の部分に手をやってのタッチ操作も可能。それをこのボードが実現しています。
そして、こちらがメインのボード。プロセッサとしてTI OMAP 4430、ストレージにサンディスクの16GBフラッシュメモリ、そしてエルピーダのDRAMチップを搭載。
メインボードからは耳の後ろにあるボックスに向けてケーブルが伸びており……
中にはシングルセルのリチウムポリマー電池が内蔵されていました。容量はだいたい570mAhで、ユーザによる交換は不可能。
メインボードとバッテリーの間あたりに骨伝導スピーカーが内蔵されています。
続いて、ディスプレイ周辺を分解していきます。
いろんなセンサー類を結ぶ基板。慣性センサーとしてMPU-9150を搭載。
ディスプレイボードに到達
非常に小型なもので、10セント硬貨の上に載るぐらいのサイズ。これで解像度が640×360、画素は粗くRetinaディスプレイを搭載したiPhone 5の1/8。
Glassでは、ディスプレイを目から少し離れたところの空中に投影していますが、ディスプレイボードを取り外すと……
光学ファインダーのように向こう側が見えるようになりました。
カメラユニットはこんな感じ
これにて分解は完了
何かのはずみで壊してしまったとき、自力で修理するのはどうやら不可能っぽい感じがします……。
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