飲み過ぎた時の危険性を実感できるアメリカの大容量エナジードリンクの数々
最近、日本に355mlのエナジードリンク「モンスターエナジー」が上陸しましたが、この大きさにビッグなアメリカを感じませんか?日本では栄養ドリンクといえば小さな瓶が主流ですが、アメリカ人にとっては355mlですら小さく感じるらしく、エナジードリンクといえば16オンス(473ml)が大半を占めています。日本の500mlの缶でエナジードリンクを飲んでいる感覚です。
それだけにとどまらず、冷蔵庫よりもホームセンターの棚にいるのが似合う24オンス(710ml)まで存在します。アメリカでは日本に上陸したモンスターエナジー、ロックスター、ソフトドリンクの盟主コカコーラ、ペプシコ、世界のレッドブルまで激しい競争が繰り広げられています。意外な分野から参戦していたチェーン店まで……。
こんにちは、自転車世界一周の周藤卓也@チャリダーマンです。エナジードリンクに力を借りて、広大なアメリカを縦断しています。
アメリカのエナジードリンクは16オンス(473ml)で2ドルというのが目安で、ブランド品でなければ1ドルのものもあります。1本2ドルのエナジードリンクであっても2本で3ドル、3本で5ドルだったりするため、まとめ買いがお得です。日本で発売されているモンスターエナジーやロックスターでも1本1.5ドルで買うことができます。1ドル80円換算だと1本が120円と日本の自動販売機で売っているのと同じような値段になるわけですが、日本より容量も大きいです。
新しい旅で初めて手にしたエナジードリンクが「モンスターエナジー」でした。
カナダで買ったので473mlと中途半端な表示になっています。これをアメリカの単位に直すと16オンス。
アメリカで2本で3ドルだった「KHAOS」と「Rehab」も16オンス(473ml)です。
「Rehab」は炭酸のまったく無いレモンティで、飲んでびっくりしました。それでもエナジードリンクなんですよ。
これが脅威の24オンス(710ml)です。隣のペプシが日本のモンスターエナジーのサイズになるのでその差は一目瞭然。
缶には「キャップが破れていたら飲まないように」と注意書きがあります。
炭酸が抜ける「ポン」と大きな音がして蓋が空きました。見慣れない蓋の形ですが、途中での開け閉めは可能です。
24FL.OZ.(710ml)
黄金色をした炭酸水はエナジードリンクの王道。
「LIMIT 2CANS PER DAY.(1日2本まで)」「NOT RECOMMENDED FOR CHILDREN, PREGNANT WOMEN OR PEOPLE SENSITIVE TO CAFFEINE.(子ども、妊娠中の女性、カフェインに敏感な人にはオススメしません)」という注意書き。
この大きいサイズについては……
「モンスターエナジー」飲み5人死亡? 米FDAに報告
「エナジードリンク」と呼ばれる栄養ドリンクの一種を飲んだ後に亡くなった人が過去3年間で5人、米食品医薬品局(FDA)に報告されていることが23日、米メディアの報道でわかった。このドリンクと死亡との因果関係は不明だという。
死亡者が出ているのは、米国では「モンスターエナジー」の商品名で販売されている飲料で、大量のカフェインが含まれている。昨年12月に不整脈で死亡した14歳の少女は、死亡する前の2日間に続けて、大きいサイズのモンスターエナジーを飲んでいたという。
日本ではアサヒ飲料が5月から「モンスターエナジー」ブランドの商品を販売している。「モンスターエナジー」と「モンスターカオス」の2種類で、いずれも355ミリリットル缶。アサヒグループホールディングス広報は「米国で販売しているものより容量が小さい。中身も日本の法規制にあわせて変えている」と話している。
というニュースが流れて話題になりました。遺族は裁判を起こしたみたいですが、カフェイン含有量の記載がないあたりを争点にするのでしょうか?「Energy Blend」という表記はありますが、そのカフェインの内訳までは把握できませんでした。
24オンス(710ml)を飲み干した後は、心拍数が上がるなど、明らかに体に負担がかかっていました。少しずつ飲んで空にしたのですが、1日に2本なんてとんでもありません。取材のために試しましたが、16オンス(473ml)で十分といった感じでした。
モンスターエナジーとともに「ロックスター」もアメリカのエナジードリンク市場を引っ張っています。
こちらにも24オンス(710ml)がありました。このボトル、スプレー缶に似ていませんか?
大きさを比較してみるとこのような形。
蓋はモンスターエナジーと同様。
24FL/OZ.(710ml)
本社がラスベガスだなんてエナジードリンクのイメージにぴったりです。
「モンスターエナジー」「ロックスター」ともエナジードリンクで飲料市場に攻勢をかけているのでラインナップ広げています。カロリーを控えたものから、お茶がベースだったり、大きなスーパーには20種類くらい並んでいることも。
ソフトドリンクでは圧倒的な、コカコーラ社は「Nos」を。
同じくペプシコ社は「AMP」を出しています。一定のブランド力はあるようですが、エナジードリンクのトップ勢には及びません。
一人我が道を行くのは世界トップのレッドブル。それでもアメリカに合わせたサイズを用意してました。左が日本と同じ8.3オンス(250ml)で、右がアメリカ標準の16オンス(473ml)。8.3オンスで2ドル、16オンスで3ドルくらいの価格で販売されています。
ラインナップの原色デザインが目を惹く「WIRED」や……
格闘技団体「UFC」のオフィシャルエナジードリンクとなっている「Xenergy」も中堅ブランドとして市場を賑わせています。
モンスターエナジーのパロディのような99セントの「VICTORY」や……
こちらも1ドルと安い「KNOCKOUT」とブランド力の無いメーカーは価格で勝負です。
この激しい競争が繰り広げられるアメリカのエナジードリンク市場にあのスターバックスも参戦。缶のサイズは一回り小さい15オンス(約443ml)で3ドルでした。モンスターエナジーやロックスターにもコーヒーカテゴリがあったりします。
中身は普通のコーヒーですが……
朝鮮人参、ガラナ、ビタミンBといった成分が含まれていました。夕方に飲んだら深夜まで眠れず・・・・。
◆南アフリカ
このエナジードリンクのビッグ缶は南アフリカでも同様で「ロックスター」は500mlサイズ。
日本帰国時のフライトの前に飲んだのが「SPIKE」
このオレンジ「Power Play」というエナジードリンクは……
コカコーラブランドでした。
南アフリカでこのサイズがあったので、アメリカにもあると予想していたらそれ以上でした。一日の摂取量には気をつけながらも、エナジードリンクとは上手く付き合っていきたいです。この記事もエナジードリンクを飲みながら書きました。
(文・写真:周藤卓也@チャリダーマン
自転車世界一周取材中 http://shuutak.com)
・関連記事
日本に上陸する可能性も、たくさんのブランドがひしめき合う世界のエナジードリンク事情 - GIGAZINE
57カ国以上で飲まれる米国No.1エナジードリンクが上陸「モンスターエナジー」試飲レビュー - GIGAZINE
世界85の国と地域で愛飲されているエナジードリンク「burn」日本初上陸 - GIGAZINE
やる気が沸いてくる気がするエナジードリンクのボトルデザインいろいろ - GIGAZINE
アフリカで欠かせない瓶のコカ・コーラに戸惑うことのない取扱方法 - GIGAZINE
ライチにパッションフルーツと果物だけでなくマッドネス、エキゾティックっていったい何?世界中に散らばるファンタワールドを集めてみました - GIGAZINE
日本の飲料メーカーが強すぎて「スプライト」が見当たらないガラパゴス状態 - GIGAZINE
・関連コンテンツ