水を注ぐだけで加熱する戦闘食料「ミリ飯」を「地球防衛軍3」がアレンジした「地球防衛軍用特製ミリ飯」を実際に作って食べてみました
突如世界中に襲来した謎の飛行物体が投下する巨大生物と闘う、というPS Vita用ゲームソフト地球防衛軍3ポータブルが映画化したら予告編はどんなものだろう、という想定で制作された動画「地球防衛軍3 ポータブル THR COMMERCIAL」が2012年9月26日からWebサイトにて公開されますが、さらにもしその劇中に「戦闘食料が登場したら?」という設定で作られたのが地球防衛軍用特製ミリ飯「MRE (MEAL READY TO EAT)」です。実際に陸海空の自衛隊に納入されている戦闘糧食 II型と同じものを「地球防衛軍」の世界観、デザインをベースにアレンジしたものらしく、数量限定の非売品なのですが、今回手に入れることができたので、早速作ってみることにしました。
地球防衛軍3 PORTABLE | プレイステーション® オフィシャルサイト
http://www.jp.playstation.com/psvita/special/edf3p/?tkgpscom=surl_edf_120904
箱はこんな感じ
開けてみると……
中身はこんな感じです。
内容は、まずライスが3食分
国内産のうるち米が200g入っています
「RICE」の下には「重要なことは特に書いてません」という文章から始まるメッセージが。
おかずは「ハンバーグ」「カレー」「ビーフ」の三種類。通常、ミリめしは草むらに廃棄してもわからないようオリーブドラブ色のパックに入っているのですが、こちらはちょっとオシャレな仕様になっています。
ちなみにこちらが、通常用いられる戦闘糧食 II型のレトルトパウチ。
真ん中には地球防衛軍のロゴマークが入っています。
加熱剤と加熱袋も各三つずつ用意されています。
加熱袋の後ろには調理の方法が書いてあります。この袋と加熱剤を使うことによって、火や電気がない時であっても簡単に温かい料理が作れるようになるというわけです。ということで、説明に従ってさっそく調理していきます。
まず、ビーフから。ライス、加熱剤、加熱袋、ビーフのレトルトパックを取り出します。
「ハンバーグ」「カレー」とあるのに「ビーフ」には料理名がなく、「何だろう?」っとパッケージにある表記を見ると「中華風カルビ丼」とのこと。
加熱剤の袋を開封すると……
ややカイロっぽい加熱剤が姿を現しました。
裏面には「開封時濡れた手で扱わない!」と注意書きが。
袋は水の計量カップとして使えます。袋の真ん中には「イン」と書いてありますが、これは「ライン」の「ラ」が上から貼ったパッケージで消えてしまったためのようです。
加熱剤を加熱袋に入れ……
袋の底に寝かせます。
そして、その上にライスとビーフのレトルトパックを立てて置きます。
加熱剤の袋にあるラインまで水を注いで……
加熱袋に入れていきます。
そして、しっかりと袋のファスナーを閉じます。この次点で、既に水がぐつぐつと沸騰していました。できあがるまで20分間待ちます。
加熱剤と加熱袋を使ってライスとレトルトパックを温める様子は、以下のムービーから見ることができます。
地球防衛軍用特製ミリ飯「BEEF」を作ってみました - YouTube
袋の上部に開いた穴から勢いよく水蒸気が吹き出します。水は最低130mlあれば調理が可能なので、お湯で温めるのではなく、加熱はこの水蒸気によって行うという仕組みのようです。
時間がたつごと水蒸気が出て行き、水の量がどんどん減っていくのがわかります。
20分後にはぐつぐつと沸騰していたお湯もすっかり静かに。
穴から湯気がまだ少し漏れているので、穴の前に手をやらないように注意しながら開封します。
中はこんな感じ。
ライスと中華風カルビ丼を取り出して……
ペリペリとパッケージを剥がしていきます。ライスはスーパーでも売っていそうなパックご飯です。
カルビを入れるためのスペースを確保。
そして、中身を注いでいけば……
完成です。
ちょっとビーフカレーっぽい見た目ですが、確かに「中華風」の名の通り中華っぽいエスニックな感じ。甘辛スパイシーでご飯がすすみそうな味です。加熱袋は熱々だったのですが、こちらは「やけどしそうなほど熱い!」ということはなく、かといって冷たくもなく、ベストな温かさでできあがっていました。
汁気が多いので白米と絡めつつどんどん食べていきます。
肉もたっぷり入っており、戦闘時の携帯食料にも関わらず、ひょっとすると普通のレトルト食品よりも豪華なのではないか……?と思ってしまうほど、おいしくいただけました。
ちなみに、中の加熱剤を取り出してみると……
水を含んだからか、使用前とは比べものにならないくらい、膨らんでいました。
続いてカレーに挑戦。ライス、加熱剤、加熱袋、カレーのレトルトパックを取り出します。
こちらも作り方は同様。まず、加熱袋に加熱剤とライス・カレーのパックを入れます
中に水を注いで……
20分間待機します。
そして20分後、中身を取り出し……
先ほどと同様に、スペースを確保したライスのトレーにカレーを注いでいきます。
……と、カレーがなみなみになってしまい、これ以上注げない!という状態に。
どうやらカレーを少しずつ注ぎながら食べるものらしく、ライスのトレーから今にもカレーあふれ出してしまいそうにも関わらず、パックの中には少しルーが残ってしまいました。
味はなじみ深いレトルトカレーの味で、非常用の食料なだけあって、万人に受け入れられる仕上がりとなっています。
具はウインナーのみ。辛さは中辛といったところで、ウインナーのぷりっとした食感を感じつつ、こちらもペロリと平らげてしまいました。
最後はハンバーグ。
パッケージには「すきやきハンバーグ」という文字が。どういうこと……?と不思議に思いつつも調理を開始します。
ムービーは以下から見ることができます。ビーフやカレーと違って、なぜかハンバーグの時のみ加熱剤の反応が遅かったのですが、できあがりには問題ありませんでした。
地球防衛軍用特製ミリ飯「HUMBURG」を作ってみました - YouTube
20分後、加熱が終わったらライスを開封し……
今回はライスの上に直接のっけてみます。すると、パックの中からは確かにハンバーグと共にスライス肉の姿が。
パッケージにあった「すきやきハンバーグ」の文字通り、たしかにハンバーグとすきやきが入っていたのでした。
スプーンはハンバーグにすっと入り、肉が非常にやわらかいことがわかります。
「肉をかんでいる!」というしっかりした食感はあまりないものの、甘めのソースがしっかりしみこんでいて、非常にジューシーに仕上がっています。特に子どもが喜びそうですが、万人受けするスタンダードな味です。
反対側には汁だくのすきやき。
味付けは同じなのですが、こちらはたっぷりのスライス肉が使ってあります。とにかく真っ向から「肉!」に挑戦しており、おなかが減っている時にガッツリと食べたい感じ。
Wikipediaによると、このような「ミリ飯」は古くはナポレオンの時代からあったそうなのですが、アメリカでは第二次世界大戦から朝鮮戦争を経てベトナム戦争の時代に至るまで改良し続けられ、初めは缶詰や干し肉だったのが現代のようなレトルト食品に形を変えたそうです。日本の自衛隊ではレトルトパウチ食品のほか戦闘糧食 I型として缶詰も用いられ、いずれも種類が豊富であることと合わせても、戦闘時であっても温かくておいしいものが食べたい!という人の執念が感じられる仕上がりとなっていたのでした。
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