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スターバックスの業績が悪化中、2022年から2024年のわずか3年間で3名のCEOが誕生した経緯とは?


喫茶店チェーンのスターバックスは近年、売上高が落ち込んでおり、2024年冬のボーナスでは例年の60%しか支給されなかったことが報告されています。海外メディアのBloombergがスターバックスの低迷の理由について語っています。

Can Starbucks Save Itself? - YouTube


スターバックスが開業した1970年代当時、アメリカではコーヒーはただのドリンクとして扱われていました。当時のスターバックスはシアトルの小さなコーヒー豆販売会社で、そこで働いていたハワード・シュルツ氏は「コーヒーを高級感のあるヨーロッパスタイルに変えたい」との理念の下、「家でも職場でもない、人々がゆっくりくつろげる『サードプレイス』」というコンセプトを掲げ、1980年代初頭に現在のスタイルのスターバックスを創業しました。


後にこのコンセプトは成功し、スターバックスは急速な成長を遂げました。スターバックスでは高品質なコーヒー豆を使用し、バリスタが丁寧に入れたコーヒーを提供することで、スターバックスは「日常的なぜいたく」を味わえる場所へと発展しました。

今日では、スターバックスはマクドナルドに次ぐ世界第2位の外食チェーンとなり、世界中で4万以上の店舗を展開しています。


さらに、近年のスターバックスではフラペチーノやカプチーノといった複雑な調合が必要なコーヒーや、さまざまなフルーツとブレンドしたコーヒーなどが提供されています。さらに、2020年の新型コロナウイルス感染症のパンデミックの際にはスマートフォンを用いたモバイルオーダーサービスが提供されるようになり、店舗での注文よりも手軽にドリンクのカスタマイズを行うことができるようになりました。


しかし、モバイルオーダーによる複雑なドリンク注文の増加やそれに伴う顧客への商品提供時間の遅れ、慢性的な従業員不足による従業員への負担増加など、さまざまな問題に直面したスターバックスでは2021年に従業員らが労働組合を結成。2024年12月にも従業員の待遇改善を求めてストライキを実施しています。


こうした状況を受け、2017年にCEOを退任していたシュルツ氏は2022年3月にCEOに復帰し、「労働組合の結成は『従業員思いの良い企業』というスターバックスのブランドイメージに対する侮辱だ」と述べ、組合を結成していた複数の店舗を閉鎖し、「組合つぶし」とも取れる強硬な姿勢を示しました。

組合員の証言では、会社側は組合側との団体交渉を拒否するなど、組合活動を阻害するような行動を繰り返したことも報告されています。

その後、2023年4月にシュルツ氏はCEOを退任。後任には元ペプシコの最高商務責任者であるラックスマン・ナラシンハン氏が就任しました。ナラシンハン氏の元で企業側と労働組合は対話を開始。しかし、労働条件をめぐる契約は暗礁に乗り上げているとのこと。


さらに、2023年からパレスチナ・ガザ地区で続くイスラム国防軍と武装組織ハマスとの戦闘において、スターバックスの労働組合がSNS上で親パレスチナ的な投稿を行ったことをきっかけにスターバックス製品の不買運動が勃発しました。

また、スターバックスの最大の成長地域の1つである中国では近年、新興のラッキンコーヒーが急成長。ラッキンコーヒーでは多くの作業を自動化しており人件費を削減するとともに商品の価格も抑えられています。その結果、ラッキンコーヒーはスターバックスよりも人気を博し、2021年には中国国内のラッキンコーヒーの店舗数が5239店舗、スターバックスの店舗数が5135店舗となり、スターバックスの店舗数を上回ったことが報告されています。


こうした問題から、スターバックスの業績は徐々に悪化。2024年通年の営業利益は前年比7.9%減の54億800万ドル(約8兆5000億円)でした。

そのため、スターバックスは2024年8月にナラシンハン氏を解任し、後任として食中毒問題で揺れていたチポトレのブランド再建を成功させた実績を持つブライアン・ニコル氏を新CEOに任命しています。ニコル氏は「失った顧客を取り戻すためには、スターバックスの経営戦略を根本的に変える必要があることは明らかです」と述べ、サービスのスピードアップや労働者の待遇改善、カフェの居心地向上に取り組むことを約束しています。

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in メモ,   動画, Posted by log1r_ut

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