「iPad 3」は発売ずれ込みへ、超高解像度液晶の調達遅延が原因と調査会社が報告
海外では3月、日本では4月に発売されたAppleの第2世代タブレット端末「iPad 2」ですが、グラフィック機能や処理速度を向上させた「A5プロセッサ」やカメラが新たに搭載されたものの、iPhone 4に採用されている「Retina Display」のような超高解像度ディスプレイの搭載は行われませんでした。
しかし第3世代にあたる「iPad 3」には超高解像度ディスプレイが搭載される予定で、ディスプレイ自体の調達が遅延している関係から、iPad 3自体の発売がずれ込む可能性があることを調査会社が報告しました。
iPad 3 supply is expected to be delayed until early 2Q12 due to panel production process migration
液晶ディスプレイ業界を研究している台湾の調査会社「ISAIAH Research(イザヤ・リサーチ)」が発表した報告によると、AppleのiPad 3の発売は2012年第2四半期にずれ込む見通しであるそうです。
これはiPad 3に搭載される予定となっている、2048×1536の9.7インチディスプレイの歩留まりが悪く、生産開始が遅れていることを受けたもので、Appleは2011年第3四半期の1900万台、2011年第4四半期650万台についてiPad 3の生産をキャンセルしたとみられることをISAIAH Researchは明かしています。
なお、今回iPad 3のディスプレイを製造するのはSamsung、LG電子、シャープとなる見通しで、シャープはマザーガラス1枚から130枚のiPad 3用ディスプレイを製造できる第8世代の液晶製造ラインを採用するとみられているとのこと。
また、同社は2011年12月にサンプル品の製造を開始し、2012年第1四半期に大量生産を開始。これによってiPad 3の発売は2012年第2四半期早期にまでずれ込むと考えられるため、AppleはiPad 2の品薄を防ぐためにディスプレイ在庫を2011年下半期に補充する見通し。「ISAIAH Research」はiPad 2のディスプレイの年間出荷数について、2700万枚ほどであると推測しています。
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