OpenAIはGPU不足でGPT-4.5のリリースを遅らせている
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2025年2月27日、OpenAIが大規模言語モデルの「GPT-4.5」を発表しましたが、これはGPU不足によりリリースが遅れていたことが明らかになっています。
OpenAI has run out of GPUs, says Sam Altman — GPT-4.5 rollout delayed due to lack of processing power | Tom's Hardware
https://www.tomshardware.com/tech-industry/artificial-intelligence/openai-has-run-out-of-gpus-says-sam-altman-gpt-4-5-rollout-delayed-due-to-lack-of-processing-power
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OpenAIのサム・アルトマンCEOは、GPT-4.5の発表に際してX(旧Twitter)上に「GPT-4.5が準備完了です!良いお知らせとしては、GPT-4.5が私にとって『思慮深い人と話しているように感じる初めてのモデル』ということです。椅子に座りながらAIから実際に良いアドバイスをもらって驚いたことが何度かあります。悪いお知らせとしては、GPT-4.5が巨大で高価なモデルであるという点です。本当はGPT-4.5をChatGPT PlusとChatGPT Proユーザー向けに同時にリリースしたかったのですが、急成長を遂げたためGPUが不足しています。来週には数万個のGPUを追加し、ChatGPT Plusユーザーにも展開できるようになる予定です。(もうすぐ数十万個のGPUが追加されますが、ユーザーの皆さんは私たちが集めたGPUをすべて使うことになると確信しています)」と投稿し、慢性的なGPU不足によりGPT-4.5を一部のユーザーにしか提供できていないと言及しました。
GPT-4.5 is ready!
— Sam Altman (@sama) February 27, 2025
good news: it is the first model that feels like talking to a thoughtful person to me. i have had several moments where i've sat back in my chair and been astonished at getting actually good advice from an AI.
bad news: it is a giant, expensive model. we…
OpenAIによると、GPT-4.5は入力トークン100万個あたり75ドル(約1万1000円)、出力トークン100万個あたり150ドル(約2万2600円)のコストがかかります。これに対して、GPT-4oは入力トークン100万個あたり2.5ドル(約376円)、出力トークン100万個あたり10ドル(約1500円)のコストしかかからないそうです。
OpenAIの慢性的なGPU不足について、テクノロジーメディアのTom's Hardwareは「このGPU不足が、OpenAIがBroadcomと協力して独自のAIシリコンを開発する原動力となっていることは明らかです」と指摘。
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一方で、OpenAIが自社製チップをリリースできるようになるには「何年もかかる」ため、「当面の間は需要を満たすためにNVIDIAなどの半導体メーカーに頼らざるを得ないのが現状」と指摘しました。
そのため、依然としてAIブームはNVIDIAを後押しし続けることが考えられるとTom's Hardwareは予想しています。実際、NVIDIAが発表したばかりのGPUアーキテクチャ「Blackwell」を採用した新型GPUは2025年10月分まですでに売り切れ状態となっているそうです。また、複数の組織および個人が大規模なデータセンター拡張を計画しているため、「NVIDIAは今後数年間は好調を維持するだろう」とも指摘しました。
実際、MicrosoftとOpenAIはAIデータセンターを設立する「Stargate」プロジェクトを進めており、イーロン・マスク氏はColossusにGPUを100万個以上追加することを計画していると報じられています。
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in メモ, Posted by logu_ii
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