ヘビが大量発生して住み着いている「アイダホのヘビ屋敷」、格安で買い手を募集中
アメリカ・アイダホ州のとある民家にヘビが大発生して住み着いていて「アイダホのヘビ屋敷」として恐れられているのですが、現在この物件が格安で売却されようとしています。
ネコを何匹も飼っている家を「ネコ屋敷」というくらいなので、は虫類をペットにしている人にとってはもしかしたら魅力的な物件だと思われるかもしれない……というやや不確かな望みにかけて、不動産仲介業者は買い手探しに奔走しています。それならヘビを駆除してしまえばいいのではと思うかもしれませんが、駆除しても完全にはヘビを追い出しきれない事情があるのだとか。
なぜ普通の一戸建てがヘビ屋敷となってしまったのか、その理由は以下から。Desperate realtor slashes price on Idaho home infested with SNAKES | Mail Online
アメリカ・アイダホに建つとある一軒家が、平均市場価格より6万6000ドル(約545万円)も安い値段で売りに出されているのですが、その値下げの原因は家にたくさんのヘビが住み着いていることでした。
昨年までこの家に住んでいた家主はヘビに耐えかねて、家が差し押さえられることをいとわず退去し、家の管理は貸し主と銀行に引き継がれました。この家を担当している不動産仲介業者の、Todd Davis氏は、物件の評価価格を17万5000ドル(約1447万円)から10万9000ドル(約901万円)へ大幅に切り下げたにもかかわらず、「ヘビが大量発生している」という世にも珍しい条件のせいで売却は難しいと考えています。
Davis氏は「ヘビが大好きな人がこの家を必要としていると信じています。あるいは、何匹もマングースを飼っているような人が来てくれればいいのですが」と、やや弱気な姿勢を見せています。
家に住み着いているのは、アメリカ国内ではよく見られる種のガーターヘビであると考えられています。ナメクジなどの害虫を主なエサとし、毒は持っておらず人間に害はないのですが、問題はあまりにもヘビが大発生していること。害虫検査官は何千匹単位でヘビがこの家に住み着いていると推測していることに加え、尋常ではない数のヘビが住み着いていることが以前の住人によって確認されています。
家を訪れた仲介業者ですら「ヘビに襲撃されたのかと思った」と言わしめるほどの恐怖に陥れるこのヘビ屋敷は、当然ながら住人にとってはより恐ろしいものとなります。ヘビに耐えかねて退去した前の所有者は、「夜眠ろうとしても、いつベッドの中にヘビが入り込んでくるか分からずとても恐ろしかった」と当時の恐怖体験を振り返っています。
前の住人がヘビ屋敷に住んでいた時の様子がムービーに収められています。
YouTube - Snakes in a house
北米爬虫類学センターのセンター長であるJoe Collins氏によると、この家がヘビ屋敷になってしまった原因は、家がヘビの巣穴の上に建てられたせいだろうと分析しています。「ヘビたちは必ず巣穴の近くに生まれ、冬には穴の中にもぐって寒さをしのぎます。まず家を建てることありきで考え、ヘビの巣穴がそこにあるかどうか確かめなかったのでこうなったのでしょう。後から気づいたのでは遅すぎるのに」と、Collins氏は指摘しています。
もし仮にアイダホ州の担当省庁がガーターヘビを駆除することを許可したとしても、Collins氏によると完全な駆除は難しく、わずかに残ったヘビだけで繁殖を再開する可能性が高いとのこと。
駆除がこれだけ難しいので、仲介業者のDavis氏はヘビ大好きな買い手を必死になって探しているわけですが、果たしてヘビまみれの暮らしを笑顔で楽しめるような買い手は現れるのでしょうか……
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