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新型PS3でPS2互換を実現する最終兵器か、「互換アダプタ」の詳細が明らかに


2007年11月に従来のPS2ソフトとの互換機能が削除された新型PS3が発売されて以来、PS3で初代PSやPS2などを対象としたエミュレーターを開発するエンジニアを募集していることや、PS3でPS2ソフトを動作させる特許を取得するなどといったソニーの動向に対して注目が集まりつつも、互換機能はいまだに実現していないわけですが、ある意味最も現実的な選択肢であると思われる「互換アダプタ」の詳細が明らかになりました。

詳細は以下から。
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特許電子図書館に掲載された「特許公開2010-188008」によると、ソニー・コンピュータエンタテインメントは2009年2月19日に「互換アダプタ装置および互換処理方法」の特許を出願したそうです。

この互換アダプタは新世代ゲーム機で旧世代ゲーム機のソフトをエミュレーションする場合に、プロセッサの処理能力が足りない場合があることを解決するためのもので、旧世代ゲーム機の処理機能と互換性のあるプロセッサなどを内蔵しています。

互換アダプタの概要。DVDデコーダを搭載しており、対象とする旧世代ゲーム機がDVDドライブを内蔵したものであることを示唆しています。


外部接続端子で互換アダプタと新世代ゲーム機を接続したところ。新世代ゲーム機に旧世代ゲーム機向けのゲームソフトが読み込まれた場合、各種データは互換アダプタで処理され、新世代ゲーム機にアウトプットされるという仕組みを採用することで、旧世代ゲーム機との下位互換性を実現。


互換アダプタの構成図。メインプロセッサやグラフィックプロセッサを内蔵しています。


互換処理のフローチャート。ちなみに旧世代ゲーム機はメモリカードを採用したモデルだそうですが、DVDドライブを内蔵してメモリカードを採用したモデルはソニーの場合、PS2しかありません。


互換処理手順。処理されたデータは暗号化され、IPパケット化して新世代ゲーム機に送信されます。


なお、新世代ゲーム機へのデータの転送は外部接続端子の規格に合った信号に変換して行われ、旧世代ゲーム機と新世代ゲーム機との処理速度の違いによるフレームレートのズレを解消する機能なども備えています。

つまり分かりやすく説明すると、「互換アダプタ」はPS2(旧世代ゲーム機)の処理機能と互換性があるもので、PS3(新世代ゲーム機)とのUSBおよびLANケーブルを用いた接続に対応。そしてPS3で読み込まれたPS2ソフトのデータは互換アダプタで処理されるため、結果としてPS3でPS2ソフトを遊べるようになる……ということのようです。

PS2との互換機能をPS3に内蔵すると製造コストが上がるため、互換機能が欲しいユーザーだけが別途アダプタを購入するという仕組みにするのも1つの手ではあると思われますが、はたして今後、製品化されて日の目を見ることはあるのでしょうか。

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in ゲーム, Posted by darkhorse_log

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