射撃の威力を文字通り体感できた「90式戦車」の射撃と「74式戦車」の稜線射撃
2010年の富士総合火力演習で「戦車火力」として74式戦車と90式戦車が紹介されました。74式戦車は1974年、90式戦車は1990年に制式採用されたことからその名前がつけられています。
なんといっても戦車は戦場の華。その砲撃はド迫力で、かなり距離があっても射撃の衝撃が体にビリビリと伝わってきて、文字通り「体感」できました。
詳細は以下から。
朝鮮戦争が勃発して日本に警察予備隊(のちの自衛隊)が創設されたとき、国産の戦車は1台もなく、米軍から装備を供与されていました。しかし、これらは第二次世界大戦の米軍の中古装備なので日本人の体格には合わず、能力的にも劣っていたことから国産戦車の開発が始まり、1961年に「61式戦車」が制式採用されました。
しかし、61式戦車が配備され始めたころにはすでに世界はその次の段階(第2世代主力戦車)へ進んでいたため、日本も新型戦車を開発して技術的に追いつくことが目標となりました。そうして開発されたのが「74式戦車」です。
さらに、第3世代主力戦車として開発されたのが「90式戦車」です。開発目標がソビエト連邦軍の機甲部隊の上陸侵攻に対抗することだったということで、北海道に配備されています。
演習では90式戦車と74式戦車による制圧が行われました。
まず登場したのは90式戦車。
YouTube - 90式戦車
北海道以外では富士教導団、第1機甲教育隊、武器学校と教育部隊にしか配備されていません。
砂煙を上げて進む90式戦車小隊。
見た目以上の俊敏な機動を見せます。
横一列に並びました。
そして一斉に射撃。一瞬、オレンジ色の爆炎が見えたかと思うと轟音と空気を切り裂くような振動が伝わってきます。
射撃を終えて後退する90式戦車。
去りゆく90式戦車の隊列。
小高い丘の麓に陣取った74式戦車。
これから稜線射撃を行います。
稜線射撃のための前傾姿勢。
丘へ登って狙いを定め、一気に射撃。
轟音が静まると、次の演習プログラムである「空挺降下」が始まりました。
青い空・白い雲・パラシュート、総火演の華「空挺降下」の絵になりすぎる感動的な光景
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