取材

閃光と轟音が闇を切り裂く「夜間教育演習」の様子


8月29日に行われる「富士総合火力演習」の一般公開では、朝からお昼にかけて陸上自衛隊の主要装備品が紹介されます。

しかし、実際の戦闘は必ずしも日が昇っている時間にだけ行われるわけではありません。夜間に行われた教育演習では、暗視装置や照明弾を用いての射撃実演、そして敵の侵攻を想定しての模擬防衛戦闘が行われました。

詳細は以下から。
周囲が暗くなってきた時間に、再び東富士演習場畑岡地区を訪れました。


最初は演習開始の伝達などがあるため、照明がつけられています。


観客数がぐっと減り、一般の人はほとんどいなくなって自衛隊の関係者中心に。


朝と同じように、整地と水まきが行われています。右手側に富士山の姿もくっきり見えています。


待機中の74式戦車でしょうか。


朝とは違って、攻撃実演に参加する車輌はすでにそれぞれの場所にスタンバイ済み。


緑のランプが並んでいるのが見えていますが、これは緑の旗の代わり。これぐらい車輌がいるんだと把握することができます。


赤いランプは赤旗の代わり、つまり射撃準備に入ったことを表します。


74式戦車の投光器で、射撃目標を示しています。


この投光器は1.5km先で本が読めるほどの明るさがあるそうで、1990年~1995年の雲仙普賢岳噴火の際には夜間の警戒監視のために使用されました。


照明が消されると山の輪郭もほとんど見えないような暗闇。そんな中で、暗視装置を用いた射撃が行われます。


まるで火炎放射のような赤い帯。


一瞬光が横切って…


標的に命中。昼間はそれほどに思いませんでしたが、かなりの距離ですね。


昼間と同じ射撃なのですが、暗いと大きく印象が変わります。


緑のランプが赤に変わり、射撃。


砲撃の瞬間、伸びていく光の帯。機関銃とは違って真っ白です。


砲撃から弾着まで。


赤い光が激しく飛び散ります。


正面左側から照明弾が打ち上げられました。


照明弾は榴弾砲や迫撃砲から打ち出され、ものによって高度や照度が異なります。


照明弾に照らし出された90式戦車。


その照明下での砲撃。準備に入ると赤ランプが点灯するとはいえ、突然の轟音と振動は昼よりも体に響きます。


敵が接近してきている想定での防衛戦闘。この激しさを見ると、とても夜間に攻撃を仕掛てみようという気にはなりません。


昼間と違って夜間演習は一般募集がなく行くチャンスはかなり限られてきますが、その内容は必見のもの。もしチャンスがあればぜひ見に行って下さい。

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in 取材, Posted by logc_nt

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