ついつい甘い物を食べてしまう「砂糖中毒」を治す10の方法
口さみしくなってチョコレートやアメを口にしたり、のどが乾いたときも水ではなくジュースを飲んでしまったりするのは、それらがおいしいからという理由だけではありません。食生活には欠かせない、身近な存在の砂糖ですが、常習性の高い物質の条件をすべて満たしているため、「砂糖中毒」とも言える状態に陥っている人は意外に多いのではないでしょうか。
砂糖はアルコールやコカインの作用と似たような形で、脳内の神経伝達物質であるドーパミンやセロトニンの分泌を促します。砂糖は肥満や高血圧症、心臓病、糖尿病、そしてうつ病などの疾患の発症に関連していて、危険性が指摘されているにもかかわらず、常習性があるため砂糖を食生活から排除するのは非常に難しいことです。また、常日ごろから砂糖をたくさん摂取している人は、それなしで生活するのは非常に困難になり、ずっと食べずにいると禁断症状を起こしてしまいます。
しかし、その禁断症状が続くのはせいぜい数日の間で、それを抜けると身体のバランスが取れ、元気が満ちあふれてくるのを感じることができるとか。砂糖を使った甘い物を食べたくなるのは精神的な要素もあるということなので、身体面と精神面両方からのアプローチが必要になるそうです。
「砂糖中毒」から脱するためのポイントは以下から。10 Tactics for Overcoming Sugar Addiction
1:砂糖を家に置いておかない
砂糖や砂糖を使った製品を家から追い出してしまいましょう。ここで言う「砂糖」にはブラウンシュガーやコーンシロップ、そしてメープルシロップなども含まれます。
2:空腹を満たすために健康的な食材を食べる
フルーツや野菜といった健康的な食材を食べましょう。砂糖入りの甘い物になれきった舌にとっても、チェリートマトやニンジン、それにドライトマトやドライフルーツなどはおいしく感じられ、おやつに最適です。
それとは別に、水をたくさん飲むように心がけてください。例えば、アイスティーに甘みをつけたいと思ったなら、砂糖の代わりにフルーツジュースを加えるのがいい方法です。ほかの無糖のお茶や飲み物に甘みを加える際も同様です。また、冷凍フルーツをピューレにしたものは十分アイスクリームの代わりを果たし、おいしく食べられます。
いったん体から砂糖を一掃してしまえば、味覚がさえて、これらのフルーツや野菜の味はより甘く感じられることでしょう。ゆっくりとかんで味を確かめながら食べると、もっと食事を楽しむことができます。
3:食事は炭水化物・タンパク質・脂質のバランスを取り、3食しっかり食べる
炭水化物は野菜や全粒粉などの穀物、それに果物から、タンパク質は鶏肉や魚、その他の肉、豆腐から、そして脂肪は牛乳やチーズ、オリーブオイルなどの油から摂取するのがいいでしょう。また、繊維質の多い食事は、「甘いもの食べたいな……」という欲望を抑えるのに効果的です。砂糖を摂取するというのは、塩分を過剰に取ることと同じくらい体に悪いのです。
4:マルチビタミン・ミネラルのサプリメントを摂取する
ダイエットに効果があるとも言われる、クロムとピコリン酸を結合させた「クロミウム ピコリネート」や、準必須アミノ酸でボディービルダーなどがサプリメントで摂取する「L-グルタミン」は、使う人によっては砂糖に対する渇望を抑えるのに役立つことがあるそうです。
これらの栄養素のサプリメントはアメリカではメジャーですが、日本ではそこまで広まっていないものなので、インターネット通販が主な入手経路となります。身近なところで亜鉛のサプリメントやマルチビタミン・ミネラルが一度に取れるものなどで代用する方が手軽ではあるかもしれません。
5:外出する時はおなかをある程度満たしておくか、おやつを持って出る
外出先で食べられるものが砂糖を使った甘い物だけだったから仕方なく……というような事態を防ぐため、出かける時はある程度小腹を満たしておくか、1で挙げたような健康的なおやつを家から持っていってください。
6:適度な運動をして、日光を十分に浴び、しっかりと睡眠を取る
生活習慣を整えることで、甘い物への欲求を抑えられるとのこと。
7:ストレスや心労による甘い物への欲求をコントロールする
ストレス解消のためにお菓子などの甘い物を食べたりせず、ほかの手段で解消しましょう。散歩してみたり、友達に電話をしたり、本を読んでみたり、ペットと遊んでみたりするのもいいかもしれません。映画を見るのもいいでしょう。また、リラックスの手段として深呼吸や瞑想(めいそう)をしてみたり、音楽を聞いたり、熱いお風呂に入ってみたりするのも有効です。
8:落ち着かないから甘い物を食べる、という習慣をなくす
たとえば、くたびれてしまった時は疲労に耐えて砂糖入りのおやつに手を出すその前に、素直に休憩してください。甘い物を摂取してごまかすのではなく、状況を分析し、適切に対応することが重要です。退屈でなんとなく口さみしい時は、何か刺激的なことを見つけて取り組んでみてください。また、さみしい時は友だちに連絡を取りましょう。
砂糖を断つことで、健康になるだけでなく、自分を取り巻く状況や自分の気持ちにきちんと気づき、必要な対応を取ることができるようになるのです。
9:砂糖をついたくさん食べてしまった場合、反省してできるだけ早く断つようにする
砂糖を断とうと思っていたのに、つい甘い物を食べてしまった……という場合、罪の意識や意志の弱さに対する恥ずかしさにさいなまれて、余計に甘い物を欲する結果になるかもしれません。ひとまず罪の意識を手放しましょう。
ほかの依存症と同じように、やめるために上記に紹介したようなさまざまな方法を試していくことで、どれか自分にフィットするものが見つかるはずです。
10:自分にやさしく
砂糖をやめるために苦しむことから逃れるには、自分の体をよい方向に育てて、かつ自分の感じたことに同情し、それにきちんと向き合うことが大切です。
砂糖の最もいい代替品は、自分自身を受け入れることと言ってもいいかもしれません。
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