民事再生手続き中の九十九電機、商品在庫差し押さえ現場リポート
以前GIGAZINEで大手パソコンショップの九十九電機が民事再生手続き開始決定の申し立てを行い、受理されたことをお伝えしましたが、本日メーカーによる商品在庫の差し押さえが行われていることが明らかになりました。
今回はツクモ梅田店からリポートをお届けします。
※15:35 九十九電機から連絡が来たので追記しました
詳細は以下の通り。
小雨がぱらつく中、ツクモ梅田店に到着。11:30の開店時間を過ぎてもシャッターが閉じたままとなっています。
入り口には運送会社のトラック。
シャッターに貼られていた紙によると、九十九電機の商品在庫にはNECリースの担保権が設定されていたために、担保となっていた商品の差し押さえが行われ、一時的に営業できなくなったとのこと。なお、九十九電機は8月29日にNECリースから(PDFファイル)商品在庫を担保とした「アセット・ベースト・レンディング」と呼ばれる運転資金の融資を受けていたそうです。
すでに積み込みを終えたのか、トラックが発車する準備をしていました。
なお、12:00現在公式サイトはメンテナンス中と表示されています。
また、2008年11月21日(金)午前11時57分にGIGAZINE編集部で秋葉原のツクモケース王国に電話をかけてみたところ、営業時間内であるにもかかわらず留守番電話が流れるという事態となっていました。
はたしてこれからどうなってしまうのでしょうか…。
・15:05追記
公式ページが更新されました。NECリースの担保権実行のために営業を一時中断せざるを得なくなったとしており、現在東京地方裁判所に対して、NECリースを相手取って担保権実行手続中止命令の申立てを行っているところだそうです。なお、これを受けて平成20年11月21日(金)~平成20年11月25日(火)まで店舗・営業法人・ネットショップ・サポートが臨時休業するとしています。
TSUKUMO ネットショップ
やはり金曜の午前中に差し押さえが行われたということは、週末のセールに向けた商品を大量に入荷して、店内の在庫が潤沢となったところを見定めてのことだったのでしょうか。
・15:35追記
九十九電機からプレスリリースを掲載したという連絡が来ました。
お 知 ら せ
このリリースによると、NECリースが九十九電機に対して本日、商品在庫への担保権を実行する旨の通知を送り、かつ裁判所から仮処分決定を受けたそうです。
そしてNECリースを相手方として、東京地方裁判所に対して担保権実行手続中止命令の申立てをしており、本日午後5時30分に審議が行われるところであったにもかかわらず、NECリースによって担保権の実行(=差し押さえ)が行われたとのこと。
これを受けて九十九電機は、NECリースの大株主であるNECとは30数余年に及ぶ取引を行っていることなどを挙げた上で、九十九電機が取引先やユーザー、社員が民事再生法の下で精一杯再建に努めているところに、NECの関連企業によって営業を一度中止せざるを得ない行動を取られたことに対して、残念であると述べています。
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