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Stripeが外国為替機能を拡充、15種類の通貨を24時間いつでも即時変換可能に


決済サービスを提供するStripeが、複数通貨で受け取った売上をStripe上で即座に別の通貨へ交換できる「Instant currency conversion(即時通貨変換)」を発表しました。15種類の通貨間で24時間いつでも変換できるほか、既存の「Multi-currency settlement(複数通貨での売上保管)」も対応地域と通貨を拡大します。

New currency capabilities for global businesses to cut FX costs
https://stripe.com/blog/reduce-fx-costs-with-stripe


海外の顧客から売上を受け取る企業では、外国為替に伴うコストが問題になります。例えばドルで受け取った売上を自国通貨へ交換した後、海外の従業員や取引先への支払いのため再びドルなどへ交換すると、為替手数料を2回負担することになります。Stripeは為替手数料を2回負担する状況を「double FX trap」と説明しています。


さらに従来の運用では、決済サービスで受け取った資金を銀行口座や外国為替サービスへ移し、入金を待ってから通貨を交換する必要がありました。決済・両替・銀行・送金で複数のサービスを組み合わせれば、管理作業や処理待ちも増えてしまいます。Stripeによると為替レートに含まれる上乗せ分などによって、実際の外国為替コストを事前に把握しにくい問題もあったとのこと。

Stripeは約2年前からMulti-currency settlementを提供しており、顧客が支払った通貨のまま売上残高を保有できる仕組みを用意していました。通常は受け取った資金がアカウントの標準通貨へ自動変換されますが、Multi-currency settlementを利用すると対応する外貨をStripe上に残し、取引先への支払いや返金などに利用できます。


今回の発表ではMulti-currency settlementの対応地域と対応通貨も拡大されます。Stripeによると2026年末までにオーストラリアや香港、シンガポールなどを含む37の市場で、地域に応じて最大18種類の通貨による売上受け取りが可能になる予定です。2024年から2025年にかけてMulti-currency settlementを利用する企業数は35%増加し、4種類以上の通貨を利用する企業数は2倍になったとしています。なお、記事作成時点で日本はMulti-currency settlementの提供対象に含まれておらず、公開されているロードマップにも日本での提供時期は示されていません。


これまではMulti-currency settlementを使用して複数通貨で資金を保有できても、別の通貨へ交換するには外部の銀行口座や外国為替サービスへの入金を待つ必要がありました。今回発表されたInstant currency conversionは外部への資金移動を省き、Stripe Dashboardやモバイル端末からStripe内の残高を直接交換できる機能です。変換後の資金はStripe残高ですぐに利用可能になるとのこと。

Instant currency conversionは15種類の通貨間に対応し、為替レートをリアルタイムで確認して24時間いつでも変換できます。Stripeは料金について「市場トップクラス」と説明しており、提示される為替レートに分かりにくい上乗せを含めず、週末の追加料金も設定しないとしています。対応通貨は2026年中にさらに追加される予定です。


定期的な両替など手作業では管理しにくいケースに向けて「Instant currency conversion API」が用意されており、通貨変換をシステムから自動的に実行することも可能。記事作成時点でAPIによる通貨変換はプライベートプレビュー扱いで、利用にはアクセス申請が必要です。

StripeによるとInstant currency conversionを初めて利用した企業のうち50%は、その後60日以内に複数回の通貨変換を行っているとのこと。複数回利用する企業では平均25日ごとに変換が行われており、Stripeは給与支払いや月末処理など定期的な業務で利用されている傾向と説明しています。

なおInstant currency conversionの提供地域として記事作成時点でStripeのドキュメントに記載されているのはオーストラリア、カナダ、スイス、EU、イギリス、シンガポール、アメリカで、日本は含まれていません。Stripeは2026年末までにDashboardから通貨変換を自動化する機能やAPIの利用範囲拡大を予定しているほか、Multi-currency settlementに加えて資金管理サービスのStripe Treasuryや送金サービスのStripe Global Payoutsと組み合わせた利用も案内しており、2026年から2027年にかけて対応地域や通貨を広げていくと述べています。

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