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MetaがOpenAIのChatGPT対抗で単体のチャットAIアプリを計画中との報道


FacebookやInstagramなどのSNSアプリを開発・運営するMetaが、間もなく独立型のチャットAIアプリをリリースすると報じられています。

Meta plans to release a standalone Meta AI app
https://www.cnbc.com/2025/02/27/meta-plans-to-release-a-standalone-meta-ai-app.html


Meta is reportedly planning a standalone AI chatbot app | TechCrunch
https://techcrunch.com/2025/02/27/meta-is-reportedly-planning-a-standalone-ai-chatbot-app/

Meta’s AI chatbot will soon have a standalone app | The Verge
https://www.theverge.com/news/621252/meta-ai-chatbot-standalone-app

CNBCが事情に詳しい関係者から入手した情報によると、Metaは2025年第2四半期(4~6月)にMeta AIのスタンドアロンアプリを発表する予定だそうです。Metaのマーク・ザッカーバーグCEOは、2025年末までにOpenAIなどの競合他社に先駆けてAI業界のリーダーになることを目論んでおり、Meta AIアプリのリリースはその計画の大きな一歩になるとCNBCは報じました。

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MetaのチャットAIであるMeta AIは、2023年9月にリリースされました。Metaは既存のアプリ内にMeta AIを実装しており、ユーザーはプロンプトに基づいて画像を生成したり、コミュニケーションを取ったりすることが可能です。その後、MetaはFacebookやInstagram、WhatApp、Messengerといった自社アプリの検索機能にMeta AIを導入しています。

Meta AIについて、CNBCは「Meta AIはザッカーバーグCEOがMetaの生成AI技術を何十億人ものユーザーに紹介する主な手段となっています」と指摘しました。


2025年1月に行われたMetaの四半期決算の中で、ザッカーバーグCEOは「2025年は高度にインテリジェントでパーソナライズされたAIアシスタントが10億人以上の人々に届く年となるだろう。Meta AIがその主要なAIアシスタントになると期待しています」と語っていました。

ChatGPTやPerplexityなど競合する生成AIツールとは異なり、Meta AIはウェブサイトやFacebook、WhatsAppなどのアプリを通じてのみユーザーに提供されています。Metaのアプリファミリー全体の膨大なユーザーベースがMeta AIにアクセスできるものの、スタンドアロンアプリとして利用可能になれば、「ユーザーはデジタルアシスタントとより深くやりとりできる可能性がある」と情報筋は語っています。

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2024年12月時点でMeta AIの月間アクティブユーザー数は約7億人と推計されていますが、Meta AIにはスタンドアロンアプリが存在しないため、使用状況をChatGPTなどの競合製品と直接比較することは非常に難しいです。

また、調査企業Business of Appsによると、ウェブ版Meta AIの月間閲覧数は1000万回未満で、主要なチャットAIと比べると「はるかに少ない」とも指摘されています。ウェブ版の月間閲覧数はAnthropicなどの中規模のAI企業よりもさらに低い模様。こういった状況を打破するため、Meta AIのスタンドアロンアプリを計画するというのは非常に理にかなった動きのようにも思えます。

また、2025年1月にThreadsユーザーから「Meta AIには独自のスタンドアロンアプリが必要だと思います」という声が上がったところ、ザッカーバーグCEOは「100点」という絵文字を投稿し意見に賛同していたことも指摘されています。

Threadsで見る


MetaはMeta AIをスタンドアロンアプリとしてリリースしたのち、より強力なバージョンにアクセス可能な有料サブスクリプションを追加することを予定しているとも報じられています。

Metaの最高財務責任者であるスーザン・リー氏は、2025年1月にアナリストに対してMeta AIの取り組みについて「優れた消費者体験の構築に重点を置いている」ものの、「有料サービスの推奨やプレミアムサービスの提供など、長期的にはかなり明確な収益化の機会がある」と言及していました。

CNBCの報道に対して、AI業界のライバルであるOpenAIのサム・アルトマンCEOは「わかりました。ソーシャルメディアアプリを作るかもしれません」と投稿しています。


なお、MetaだけでなくGoogleもチャットAIのGeminiをスタンドアロンアプリに移行しました。

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2025年1月に発表されたState of Mobile 2025によると、アプリのダウンロード数ではChatGPTが引き続き最も人気の高いチャットAIアプリであるそうです。以下、GoogleのGemini、ByteDanceのDoubao、MicrosoftのCopilotが続きます。

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in モバイル,   ソフトウェア, Posted by logu_ii

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