スマートウォッチの先駆け「Pebble」のOSをGoogleがオープンソース化、元開発者はPebble復活プロジェクトを立ち上げる

Apple Watchよりも先に登場したスマートウォッチの先駆けである「Pebble」のOSを、2019年にPebbleを取得したGoogleがオープンソース化しました。
See the code that powered the Pebble smartwatches | Google Open Source Blog
https://opensource.googleblog.com/2025/01/see-code-that-powered-pebble-smartwatches.html

Why We’re Bringing Pebble Back
https://ericmigi.com/blog/why-were-bringing-pebble-back
We're bringing Pebble back!
https://repebble.com/
The Pebble smartwatch is making a comeback, with some help from Google - The Verge
https://www.theverge.com/2025/1/27/24352968/pebble-smartwatch-open-source-google-comeback
2008年から開発が始まったPebbleは、2012年にクラウドファンディングサイトのKickstarterで出資を募集し、世界中の6万8000人から1000万ドル(約15億5000万円)以上を調達することに成功。その後の数年間でPebbleは200万台以上のスマートウォッチを販売し、2億3000万ドル(約356億円)以上の売上を達成しました。
その後、2016年にPebbleはフィットネストラッカーやスマートウォッチを開発するFitbitに知的財産を売却しました。その後、2019年にGoogleがFitbitを買収し、それに伴いPebbleもGoogleの一部となっています。
Google親会社がウェアラブルデバイス大手Fitbitを買収 - GIGAZINE

Pebble専用のOSである「Pebble OS」は2016年12月以来、ソフトウェアの更新が行われていないものの、今なお数千人もの根強いファンを抱えているとのこと。Pebbleの開発者であるエリック・ミギコフスキー氏は2024年に自身が創業したスタートアップ「Beeper」をAutomatticに売却して退社しており、それを機に「Pebbleのような製品を再度開発すること」を考えるようになったそうです。また「GoogleにPebble OSのオープンソース化を依頼してみてはどうだろう」と考えたミギコフスキー氏は実際にGoogleに依頼しました。
OSのオープンソース化は困難を極めると予想していたミギコフスキー氏の考えとは裏腹に、Googleは2025年1月27日にPebble OSのオープンソース化を実施。通知やメディア制御、フィットネストラッキングなどさまざまなスマートウォッチ機能をマイクロコントローラー上で提供するOS全体を公開しました。
これを受け、ミギコフスキー氏はオープンソース化されたPebble OSを用いた新たなスマートウォッチ開発プロジェクト「RePebble」を立ち上げました。RePebbleのサイトでは記事作成時点で、ウェイティングリストならびにニュース配信登録を受け付けています。
ミギコフスキー氏は「これまでさまざまなスマートウォッチを試しましたが、しっくり来るものはありませんでした。私が望む機能を備えたスマートウォッチはこれまでに開発されていません」と述べ、スマートウォッチに欲しい機能を挙げました。
・常時点灯する電子ペーパースクリーン
・長時間駆動するバッテリー
・シンプルで美しいUI
・さまざまな機能を操作するための物理ボタン
・ウォッチフェイスの作成機能
ミギコフスキー氏は「Googleさん、どうもありがとうございました!今回Pebble OSのオープンソース化に携わってくれた方々にはどれだけ感謝しても足りません」「私を含めた小さなチームは、オープンソース化されたPebble OSを実行し、これまで通り愛される機能を搭載したPebbleのコアビジョンに忠実であり続ける新たなPebbleのようなスマートウォッチの開発に取り組んでいます」と語りました。
対してGoogleは「今回のオープンソース化が、多くのユーザーが今なお愛するPebbleのサポートを前進させるのに役立つことを願っています。しかし、誰かが新たなファームウェアアップデートを構築するためには、公開されたソースコードから取り除かれた部分の代替品を見つけたり、数年間メンテナンスされていないこのソースコードを更新したりするために、多くの作業を行う必要があります」と指摘しています。
なお、オープンソース化されたPebble OSのソースコードは、GitHub上で公開されています。
GitHub - google/pebble: This is the latest version of the internal repository from Pebble Technology providing the software to run on Pebble watches. Proprietary source code has been removed from this repository and it will not compile as-is. This is for information only.
https://github.com/google/pebble

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in ソフトウェア, ハードウェア, Posted by log1r_ut
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