Intelがパット・ゲルシンガーCEOの退任・退職を発表、「Intelファミリーの一員として一緒に働いてきた世界中の仲間たちに感謝」
Intelが、2021年からCEOを務めていたパット・ゲルシンガー氏の退任と、Intelからの退職を発表しました。新たなCEOが選出されるまでは、デビッド・ジンズナーCFOと、クライアント・コンピューティング事業部のトップを務めているミシェル・ジョンストン・ホルトハウス氏が共同の暫定CEOを務めることになります。
Intel Announces Retirement of CEO Pat Gelsinger
https://www.intel.com/content/www/us/en/newsroom/news/intel-ceo-news-dec-2024.html
ゲルシンガー氏は退職にあたり、「Intelを率いたことは、私にとって生涯の名誉です。Intelの人々は、業界でも最高で最も優秀な人たちであり、その全員を仲間と呼べることを誇りに思います。Intelは私のキャリアの大部分を占めるので、退職の日を迎えてほろ苦さもあります。しかし私は、Intelで一緒に成し遂げてきたことを誇りを持って振り返ることができます。2024年は、市場の動きに合わせたIntelの位置づけを定めるために、厳しくも必要な決定を下したこともあり、挑戦的な一年でした。Intelファミリーの一員として一緒に働いてきた世界中の多くの仲間たちに、いつまでも感謝します」と述べました。
ゲルシンガー氏は高校を飛び級で卒業し、地方ニュース局・WFMZで技術者として働きながら、リンカーン工科大学の準学士号を取得。18歳でIntelに就職しました。Intel在職中にも、サンタクララ大学の電気工学の学士号や、スタンフォード大学の電気工学・コンピューターサイエンスの修士号を取得しています。
Intelが1989年に発表した第4世代の80486プロセッサではリードアーキテクトを担当。32歳で当時Intel史上最年少のバイスプレジデントになり、2001年にはCTOに就任しました。
その後、2009年に退職するとストレージ機器メーカーのEMCや、その子会社で仮想環境ソフトウェア・VMwareのCEOを歴任。2021年、IntelにCEOとして復帰しました。途中の不在期間を抜いても、Intelでのキャリアは30年以上に上ります。
インテル コーポレーション テクノロジー業界リーダーのパット・ゲルシンガーをCEOに任命
https://www.intel.co.jp/content/www/jp/ja/newsroom/news/leader-pat-gelsinger-as-new-ceo.html
なお、CEOの移行期間中は、独立取締役会のフランク・イアリー会長が暫定執行委員長を務めます。イアリー氏は以下のようなメッセージを発表しています。
「取締役会を代表して、パット(ゲルシンガー氏)がIntelで長年果たしてくれた貢献と献身に感謝します。パットはIntelでキャリアの形成期を過ごし、その後、会社が危急の時だった2021年に戻ってきてくれました。パットはリーダーとして、最先端の半導体製造技術への投資を行ってプロセス製造の立ち上げと活性化を促進するとともに、全社的なイノベーションの推進にたゆまぬ努力を続けました」
「Intelは製造競争力を回復し、世界的なファウンドリになるための能力を構築する上で、大きな進歩を遂げました。しかし、まだ多くの課題があることは認識しており、投資家の信頼回復に向けて尽力していきます。取締役会としては、まず第一に、製品グループをすべての活動の中心に据えなければならないと考えています。我々の顧客は製品を求めており、我々は顧客に製品を届けます。MJ(ホルトハウス氏)がIntel ProductsのCEOに恒久的に昇格し、Intelの暫定共同CEOの役割を担うことで、製品グループが顧客に提供すべき必要なリソースを確保できるようになります。最終的に、プロセス・リーダーシップにも取ることが製品リーダーシップの中心であり、Intelは効率性と収益性の向上を追求しながら、ミッションに引き続き取り組んでいきます」
「デイヴ(ジンズナー氏)とMJのリーダーシップのもと、我々は引き続き、優先事項である製品ポートフォリオの効率化と強化、製造能力とファウンドリ能力の向上、営業経費と設備投資の最適化に向けて、迅速に行動していきます。我々は、よりスリムでシンプルで俊敏なIntelを目指しています」
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